緊張が高まるAppleと米政府当局の関係ですが、最新のiPhone11をロック解除するのに、FBIは少なくとも2カ月を要するようです。
なぜFBIはAppleに協力を仰ぐ?
2016年に米カリフォルアニア州で発生した銃乱射事件をきっかけに、AppleとFBIの関係はこじれてきました。
FBIのロック解除要請をAppleは拒否、プライバシー尊重の観点からバックドアを設けることはないと自社の立場を鮮明にしています。2019年12月の銃乱射事件でも、FBIはAppleにロック解除を要請しましたが、やはりAppleの立場が変化することはありませんでした。
その一方で、FBIは民間企業GrayshiftやCellebriteと協力し、すでに最新のiPhone11シリーズをロック解除できることも判明しています。そのため、なぜ自前で解除できるのにもかかわらずAppleに協力を仰ごうとするのかに注目が集まっていました。
想像以上に骨の折れるロック解除
ところが、そんなFBIも決して素早くiPhoneのロック解除を行えるわけではないことが明らかになりました。
Bloombergによると、ルディ・ジュリアーニ氏への違法献金疑惑で逮捕されたレフ・パルナス被告から押収したiPhone11のロック解除について、FBIは少なくとも2カ月以上を要したようです。使われたのはCellebriteのロック解除ツールと見られています。
今回の事例を受けBloombergは、古いモデルのiPhone2台をロック解除するためAppleに助けを求めたとする、米司法省の主張に疑問が生じかねないと指摘しています。しかしロック解除に2カ月かかるとあっては、FBIがAppleに協力を要請せざるを得ないのも無理からぬ話でしょう。
Source:Bloomberg
Photo:Flickr-White House
(kihachi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-272375/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania