サイトアイコン IT NEWS

医療費融資のPrimaHealth Creditが依存症治療も対象に

医療費を支払うための融資を行っているPrimaHealth Creditは、その範囲を拡大して依存症治療センターの利用費用も対象に加える。

現在PrimaHealthは、美容整形やレーシック、歯科手術、歯列矯正などの選択的医療(必須ではない治療)のための融資を提供している。同社による依存症治療への対象拡大は、薬物の乱用と依存(広くはメンタルヘルス治療全般)に対する米国の医療制度がいかに破綻しているかを示すとともに、潜在市場の大きさをあらわしている。

PrimaHealthは、ほとんどの融資(借り手の信用度による)で利子をとっていない。代わりに、治療センターから手数料をとることで収益を得ている。借り手の信用度が低かった場合、年利は19.99%になると同社広報担当者は言っている。

「依存症治療センターは、患者に薦められる融資機関との関係が多くない」とPrimaHealth Creditのファンダー・CEOのBrendon Kensel(ブレンドン・ケンセル)氏は言う。「自己負担額の重荷が患者にのしかかるために、緊急に必要な治療を受けることができないケースが多い」

2020年の米国における薬物乱用治療の費用は421億ドル(約4兆5951億円)に達すると予測されており、そのうち治療とサービスに患者が自己負担する金額は約37億ドル(約4038億円)になると薬物乱用精神保健管理局が報告していると同社は言う。

「自己負担費用は、患者が治療を続けるための主要な障害になることが多い」と、アリゾナ州スコッツデール拠点の依存症治療の大手、A Better Today Recovery Servicesのマーケティング責任者、Fritz Quindt氏(フリッツ・クインド)は言う。「PrimaHealth Creditは、患者が必要としている治療を受けるための資金を援助する新しいアプローチを提供している。同社の使いやすいプラットフォームやカスタマーサポートの成果は明らかだ。

なおPrimaHealthは、選択的手術のために融資した件数についてはコメントしなかった。

PrimaHealthは、借り手の信用度の推定にアルゴリズムを使用して治療センターに支払い管理のソリューションを提供する。200種類の決定要素を取り入れた引受モデルを使って高速で信用調査を行い、借り手ごとに異なる支払いプランを提示する。

医療提供者に対しては管理コストの低減と支払いサービスや売掛金、信用報告などの管理サービスを提供する。PrimaHealthは、自己負担分の徴収や控除といった規制の要求への対応についても依存症治療機関を支援すると言っている。

現在、同社のサービスはアリゾナ、カリフォルニア、テキサスの各州で利用できる。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

モバイルバージョンを終了