株式会社chaintope、近畿日本鉄道株式会社ら複数の企業が連携して、ブロックチェーン技術とQRコードを活用したデジタル乗車券をスマートフォンのアプリ上で発行し、自動改札機で利用する実証実験を2020年2月17日~23日に実施する。
実証実験の概要
同実験を通じて、デジタル乗車券を使用した際の利便性、発券・案内などの業務効率化、紙・磁気の乗車券とのコスト比較などの検証をし、社会実装に向けた課題解決策、推進方策について検討するとのこと。また、ブロックチェーン技術を用いたチケットの発行・管理システムの品質面、保守・運用面およびコスト面の検証、スマートコントラクトの技術・運用上の課題や鉄道利用特有の課題の整理を行うようだ。
次世代型シームレスサービス
同実験は、総務省の「地域経済の活性化に資するブロックチェーン技術による情報の安全かつ円滑な流通及びスマートコントラクトによる省力化等の検証及び社会実装に向けた調査研究」の一環として、データの信頼性や耐改ざん性を特徴とするブロックチェーン技術を活用し、セキュリティ面の強化、利用客の利便性向上、駅業務の効率化など、ブロックチェーン技術の新たな可能性を検証するものである。
将来的には、主に「伊勢・鳥羽・志摩スーパーパスポート『まわりゃんせ』」などの企画乗車券(特定のご利用条件を定めて発売する乗車券)をデジタル化し、オンラインにて販売することで利用者が購入しやすい環境を整えるようだ。また、インバウンドでも簡単に購入できるシステムを構築し、販売チャネルを海外に拡大していく予定だという。
さらには、デジタル地域通貨「近鉄ハルカスコイン」や「近鉄しまかぜコイン」などの決済機能との一体化や入場券などの各種チケットのデジタル化を図り、発券、移動、施設利用から決済までの一連の旅行の流れを、スマートフォンひとつで完結できる次世代型シームレスサービスの実現を目指すとのこと。
- Original:https://techable.jp/archives/116066
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口