AppleがMac Proと同時に発売したプロ向けディスプレイ「Pro Display XDR」の性能を評価した結果を、各種製品レビューで知られる米メディアPCMagが公開しました。
5点中4点、「編集部おすすめ」の評価
Pro Display XDRは、Appleが最高レベルの明るさやコントラストを持つと説明するプロ向けディスプレイで、販売価格は標準ガラスモデル(本体のみ)で529,800円(税別)に達します。
Pro Display XDRの性能をレビューしたPCMagは、「色域(sRGB、Adobe RGB、DCI-P3)」「明るさ」「コントラスト比」「色の正確性」について、評価結果を各メーカーの主要製品と比較した結果、5点満点中4点と評価し、「Editor’s Choice(編集部おすすめ)」の認定を下しています。
ライバルディスプレイと詳細比較
コンテンツクリエイターが重視すると考えられるAdobe RGBカラープロファイルによる色域の比較では、Pro Display XDRのスコアは96.7%と非常に高いスコアを記録しています。
しかし、10万円ほどで購入できるDellのU3219Qが98.1%と、Pro Display XDRをわずかながら上回る結果を叩き出したことについてPCMagは「驚いた」とコメントしています。
DCI-P3による色域のテストで、Pro Display XDRはPCMagのディスプレイテスト史上最高スコアとなる98.7%を記録しています。
明るさは、BootcampでWindowsを起動して測定した結果、Pro Display XDRはSDRでは499ニトでしたが、HDRでは1,561ニトと、Appleの説明にある最大1,600ニトとほぼ同等の明るさを持つことが確認されました。
色表現の正確さを示すdE(delta E)は、数字が小さいほど優れており、1.00を下回ればトップクラスと評されます。
Pro Display XDRのベストスコアは0.68dEと、ライバルディスプレイを上回る色表現力を示しました。
設定用の物理ボタンが皆無
PCMagは、Pro Display XDRについて、画質はmacOS側で完全に制御されており、ディスプレイの設定を調整するためのボタンが一切なく、Macと接続しないと電源を入れることすらできない、と指摘しています。
また、テストを行った時点ではディスプレイのキャリブレーションはユーザーが行うことはできなかったそうです。
AppleはPCMagに対して、キャリブレーション、ホワイトバランスや色域の調整機能は今後のアップデートで提供すると説明しています。
PCMagは、キャリブレーションが可能になれば、色表現の正確性などはさらに向上するのではないか、とコメントしています。
Source:PCMag via 9to5Mac
(hato)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-273288/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania