フランスのスタートアップAssoConnectをご紹介しよう。同社は非営利組織(フランス語でassocoation)の管理のために必要なツールを提供するSaaS(ソフトウェアとしてのサービス)アプリケーションを開発している。
この度、同社はXAngeとISAIが主導するラウンドで700万ユーロ(約8億4000万円)の資金調達を行った。Nicolas Macquin、Rodolphe Carle、MichaëlBenabou、ThibaudElzièreそしてPhil Teslerといった、多彩なビジネスエンジェルたちも、今回の資金調達ラウンドに参加している。
多くの非営利組織たちは、自分たちのような組織向けにデザインされていないツールとサービスを使っている。メンバーをExcelのスプレッドシートで管理し、会計タスクに膨大な時間を費やしているために、寄付やメンバーシップの受け入れが困難になり、本来、集められるはずのお金を集め損なっているところもある。
AssoConnect は、Webインターフェース上に複数のサービスを組み合わせている。まずAssoConnectは、メンバーに関する情報を単一のデータベースに一元化できる。これは軽いCRMとして機能し、メンバーの組織内の役割に応じて、複数のグループを作成することができる。
次に、AssoConnectはメンバーシップと寄付を直接処理する。データベースと直接やり取りするフォームを作成して、新しいユーザーが組織に参加できるようにすることができる。納税申告用フォームを自動的に生成できる寄付モジュールを作成することもできる。また、商品を販売している場合には、オンラインストアも作成することができる。
Webサイトをまだ持っていない場合には、AssoConnectのテンプレートベースのウェブサイトビルダーを使用することができる。そしてAssoConnectでイベントを作成し、Mailgunを使用してメンバーにメールを送信することもできる。
さらにAssocConnectのサービスは寄付、会費、チケット販売などに基づいて正確な会計報告書を生成する支援をしてくれる。この点が、AssoConnectを使ってすべてを一元管理することが理にかなっている理由だ。
このサービスは、メンバーが30人以下の組織に対しては無料プランを提供する。だが、それ以上のニーズがある場合には、毎月のサブスクリプション料金を支払う必要がある。一般的に、非営利組織 にはツールやサービスのための潤沢な資金がないことを考えると、AssocConnectのサービスは販売が難しいものだ。
とはいえ、同社はこれまでにフランス国内の1万もの組織を、AssoConnectに切り替えさせることに成功している。AssoConnectは次のステップとして、2020年に80人を雇用し、米国でサービスを開始したいと考えている。
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(翻訳:sako)