働き方改革により増加してきたリモートワークは、現在深刻な問題となっている新型コロナウィルスのようなパンデミックや自然災害時のBCP(事業継続計画)として、また大規模な国際競技大会期間における交通混雑の解決策としても注目を集めている。一方で、作業する場所を見つけても、Wi-Fiや電源、空席の有無の確認などが必要であり、スムーズに作業に入れないという課題が浮上。
そんな課題を解決すべく、NTTコミュニケーションズ株式会社は、ワークスペースを検索・予約・決済できる「Dropin(ドロッピン)」の実証実験を本格始動すると発表した。
実証実験概要
同サービスでは、スマートフォンの専用アプリを使い、ユーザーの周辺ですぐにドロップイン(一時利用)できるカフェやコワーキングスペースなどを検索、Wi-Fiや電源の有無、空席状況の確認ができ、アプリ上で予約・決済が可能となる。
同サービスは、2019年12月よりジェイアール東日本フードビジネス株式会社が運営する「BECK’S COFFEE SHOP」「5 CROSSTIES COFFEE」の一部店舗において限定的に実証実験が行われ、トライアル結果が好評だったことから、より多くのユーザーと店舗に参加を募るべく、このたびの本格実験に至った。同実験では、ユーザー体験ならびにワークスペースを提供する店舗側の運用状況を検証するとのこと。
実施期間は2020年2月7日~2020年3月31日の予定で、応募フォームより申し込みを済ませたトライアルユーザーおよび店舗を対象に実施される。
条件付き検索・予約・決済
到着後、「チェックイン」機能で店頭のQRコードを読み取り、予約席で作業を開始できるという(店舗によっては無料でワンドリンクが提供される)。退店時は「チェックアウト」機能でQRコードを読み取るのみだ。
同社は、より気軽に、より自由に、働く場所を選ぶためのプラットフォームとして「Dropin」の開発を進め、今後はカフェ・レストランなどの飲食店だけでなく、コワーキングスペースや貸し会議室などを提供する事業者と独自に提携し、ワークスペースの選択肢を増やしていくとのこと。また、アプリ内決済や法人向けの一括請求支払に対応することで、キャッシュレスでよりスマートなサービスを目指すという。
さらに将来的には、AIやセンシングなどの最新技術を活用し、混雑状況や利用者の好みに適したワークスペースのレコメンド、利用者同士がつながるコミュニティ機能を提供することも検討しているようだ。
- Original:https://techable.jp/archives/116689
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口