三菱自動車の軽スーパーハイトワゴン「eKスペース」がフルモデルチェンジ。新型は、ノーマルのeKスペースと、SUVテイストの「eKクロススペース」という二本立てとなり、ユーザーの好みに合わせて選べるようになりました。
ちなみにこの2台は、2019年春に登場した軽ハイトワゴン「eKワゴン」「eKクロス」と同様、三菱自動車と日産自動車のジョイントベンチャーであるNMKVが企画・開発を担当しています。
■個性的なルックスと使える室内&荷室が魅力
先行するeKワゴンとeKクロス、そして、兄弟車である日産自動車の「デイズ」は、2019-2020日本カー・オブ・ザ・イヤーにおいて“スモールモビリティ部門賞”に輝くなど、高い評価を獲得。それだけに、新しいeKスペースとeKクロススペースにも、がぜん期待が膨らみます。
そんなeKスペースとeKクロススペースでまずチェックしたいのが、近年の三菱車らしい個性的なルックス。
まず、ベースモデルともいうべきeKスペースのエクステリアは、ヘッドライトからボディ側面へと連なるキャラクターラインの採用で、伸びやかでスタイリッシュなデザインを表現。6種類のモノトーンカラーと、3タイプのツートーンカラーを設定するなど、多彩なカラーバリエーションも魅力です。
SUV仕立てとなるeKクロススペースのフロントマスクは、好評の「デリカD:5」などに通じる三菱自動車のデザインコンセプト“ダイナミックシールド”を採用。その上で、サイドシルガーニッシュとホイールアーチをブラック仕上げとしたほか、前後バンパー下部のスキッドプレート部をシルバー仕上げとすることで、SUVらしさを強調しています。ちなみにこちらも、6タイプのツートーンカラーと、7種類のモノトーンカラーという、多彩なカラーバリエーションを設定しています。
そんな2台のボディサイズは、軽自動車規格いっぱいとなる全長3395mm、全幅1475mm、全高1780mm(4WDは1800mm)ですが、先代モデルに対してホイールベースを65mm長い2495mmとすることで、リアシートの足下空間を大幅に拡大しています。さらに、リアシートの前後スライド量を、クラストップの約320mmに設定。これにより、フロントシートを一番後ろまで下げた状態でも、オトナが余裕で座れる後席空間となっています。
その上で、リアスライドドアの開口幅を、先代モデル比プラス95mmとなる650mmに設定。併せて、両手がふさがっていてもスライドドアを開閉できる“キックセンサー”搭載の電動スライドドアを一部グレードに設定するなど、乗り降りのしやすさにも配慮しています。
アクティビティやショッピングなどで大きな荷物を載せる機会が多い人にとっては、ラゲッジスペースの使い勝手と広さも気になるところ。その点、eKスペースとeKクロススペースは約1050mmの荷室開口幅を確保。さらに、荷室フロアの前後長を従来より拡大させたことで、リアシートを一番前までスライドさせた状態で48Lのスーツケースを4個積載できるスペースを確保しています。しかも、eKクロススペースの上級グレードには、“樹脂ラゲッジボード&PVC後席シートバック”をオプション設定。濡れたりドロが付いたりしたギアなども、気兼ねなく積み込めます。
そのほかインテリアでは、eKワゴンとeKクロスから継承した、良好な前方視界を生む水平基調のインパネデザインが目を引きます。
オートエアコンの操作パネルは、スマートなデザインと高い視認性を兼備したタッチパネル式を採用。使いやすさを考慮した収納スペース類を豊富に用意するなど、ユーティリティにもこだわっています。
インテリアカラーは、eKスペースがライトウォームグレーを基調とし、いつでもリラックスして過ごせる空間を追求。一方、eKクロススペースはブラックを基調とした上で、シート生地にキルティングパターンを採用することで、スタイリッシュかつ上質な空間に仕立てています。
さらにeKクロススペースには、“プレミアムインテリアパッケージ”もオプションで設定。
ブラウンを基調色としたシート生地は、合成皮革とファブリックのコンビ素材となり、また、インパネ周りにはソフトパッドを配するなど、軽自動車とは思えないほど上質な空間に仕上げています。
■軽自動車ながら安全装備は最新スペック
新しいeKスペースとeKクロススペースは、メカニズム面でも見どころが豊富です。
パワーユニットは、自然吸気エンジン(52馬力/6.1kgf-m)、ターボエンジン(64馬力/10.2kgf-m)ともに、ハイブリッド機構を採用。CVTとの組み合わせにより、力強く滑らかな加速と優れた燃費性能を両立します。また、ステアリングの操舵力とショックアブソーバーの減衰力を最適化。低速走行時はキビキビと軽快に、高速走行時はしっかりと安定したハンドリングフィールを実現しています。
またeKクロススペースには、日本で販売される三菱車として初めて、“ヒルディセントコントロール”を搭載。急な下り坂や滑りやすい路面を下る際に、電子制御によって車速を極低速に抑え、安心して走行できるようにするなど、SUVらしい機能も盛り込まれています。
もちろん、eKスペースとeKクロススペースは最新モデルだけあって、安全装備も充実しています。
衝突被害軽減ブレーキシステムやオートマチックハイビーム、踏み間違い衝突防止アシスト、車線逸脱防止支援機能、標識検知などをセットにした予防安全技術“三菱e-Assist”を全グレードに標準装備。
さらに、eKワゴンとeKクロスで好評を博している、アダプティブクルーズコントロールと車線維持支援機能を組み合わせた高速道路同一車線運転支援技術“”マイパイロット“もオプションで用意。eKスペースとeKクロススペースでは新たに、“ミリ波レーダー”を追加しており、高速ドライブ時のドライバーの負担を一段と軽減しています。
eKスペースとeKクロススペースのグレード構成は、それぞれ3種類。気になる価格は、eKスペースが139万9200円~。eKクロススペースは165万5500円~となっています。
(文/&GP編集部 写真/三菱自動車工業)
- Original:https://www.goodspress.jp/news/278680/
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