三菱自動車工業、アルプスアルパイン、オムロン、清水建設、日本アイ・ビー・エムの5社は、視覚障がい者の実社会におけるアクセシビリティと生活の質向上を目的として「一般社団法人次世代移動支援技術開発コンソーシアム」を設立したと発表。AIを活用した「AI スーツケース」の開発と、社会実装に向けた実証実験とデモンストレーションを実施していくという。
・共存社会の実現へ
本コンソーシアムの目的は、視覚障がい者の実社会におけるアクセシビリティと生活の質向上。
視覚障がいには様々な問題があるが、自由な移動に制限がある点は特に社会参加の大きなハードルになっていると考えられている。こうした課題を解決するために同コンソーシアムは、視覚から得られる情報を、最新のAIとロボットの技術を組み合わせて補うことで、視覚障がい者が自立して街を移動することを助ける統合ソリューション「AIスーツケース」の開発を開始する。
・スーツケース型ナビゲーション・ロボット
スーツケースには、荷物を入れられる他、距離や速度のセンサー、画像認識カメラ、通信機器も搭載しており、位置情報と地図情報をもとに目的地までのルートを探索することも可能。搭載されているセンサーが障害物を認識できるため、障害を避け、周囲の状況を判断しながら視覚障害者のサポートも可能にした。
実用化までには多くの解決すべき壁があることも事実だが、同コンソーシアムの協業5社は、それぞれの得意とする分野を担当しており、それぞれ強みを持つ企業が協力することで、実用化の実現を早めるだけでなく、今回の取り組みがさまざまな分野に発展していく点にも期待が集まっている。
- Original:https://techable.jp/archives/117283
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:kawaguchiasuka