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GUIでオーディオシステムを開発するAudio WeaverのDSP Conceptsが16億円相当を調達

DSP ConceptsのソフトウェアであるAudio Weaverは今やTesla、Porsche、GoPro、Braun Audioなど、さまざまな企業が利用している。同社はこのほど、シリーズBで1450万ドル(約16億円)を調達したことを発表した。

CEOのChin Beckmann(チン・ベックマン)氏とCTOのPaul Beckmann(ポール・ベックマン)氏夫妻によると、同社の目標は、企業がオーディオ処理ソフトウェアを開発するために使用する標準的なフレームワークを作ることだ。

チン氏によると「シリーズBの投資家にはこの業界を本気で支援し支持して欲しかったため、その選別には気を使った」とのこと。

そこでこのラウンドはTaiwania Capitalがリードしたが、投資家にはDSP Conceptsに対する戦略的投資家が多く含まれる。シリーズAをリードしたのはみなDSP Conceptsの大型ユーザーの系列であるBMW i Ventures、Innovation Growth VenturesのSony Innovation Growth Fund、MediaTek Ventures、Porsche VenturesそしてARM IoT Fundなどだ。

ポール氏によると、Audio Weaverは、もともとベックマン夫妻がやっていたコンサルティング事業の「秘密兵器」として始まった。オーディオのエンジニアリングプロジェクトの進捗を、一気に超高速化することができる。コンサルティングをしている途中で顧客は必ず「そいつの使い方を今教えてくれないか?」と言われ、夫妻はこのAudio Weaverプラットホームにフォーカスしたスタートアップを立ち上げた。

ポール氏によるとそのソフトウェアは「グラフィカルなブロック図エディター」だ。GUIを使って、オーディオ処理のためのさまざまなソフトウェアモジュールを組み合わせたり、カスタマイズしていく。

「オーディオはそのほかの業界に比べるとまだ石器時代にある。たとえばタッチ画面から使うプロダクトを作るとすると、オーディオはグラフィクスをスクラッチから書く世界、ほかの業界ではとっくにQtのようなGUIフレームワークが使われている」と彼はいう。

またポール氏によると、今でもオーディオエンジニアは手書きでコードを書くという大変な作業を大量に行っているが、Audio WeaverのGUIを使えばパズルのいろんなピースを簡単にまとめることができるし、これまで作って改良し蓄積してきた何百ものモジュールを今の仕事に利用できるようになる。

DSP ConceptsのエンジニアたちはAudio Weaverのプラットホームを使って、GoProで撮った映像から風の音を減らすアルゴリズムの何百ものアイデアを、すべて実際に試せる。そして、最良のアルゴリズムをGoProに渡せばよい。すると同社のチームがそのアルゴリズムを自分たちのソフトウェアに使って、部分的に変えたりもできる。

ベックマン夫妻によると、同社はチップのメーカーとも密接に協力して、彼らのチップセットを使っているデバイスでオーディオのソフトウェアが正しく動くように努めている。

さらに同社のTalkToというモジュールは、Alexaのような音声アシスタントの聴力を超高感度にする。ロックコンサートのような大音量の環境でも、ノイズをすべてキャンセルしてコマンドを聞き取ることができる。下のビデオは、TalkToのデモだ。

DSP Conceptsは、これまでの累計で2500万ドル(約27億9000万円)あまりを調達している。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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