この秋発売見込みのiPhone12が超近距離無線LAN規格IEEE 802.11ay対応になるとの報道を受け、「Appleメガネ」リリースのための下準備ではないかと、米メディアMacWorldが考察しています。
壁を通過できない802.11ay
先日Macお宝鑑定団Blogが、iPhone12は超近距離無線LAN規格「IEEE 802.11ay」に対応する可能性があると報じました。
IEEE 802.11ayが使用する周波数帯は60GHzで、転送速度は20〜40Gbit毎秒、最大距離は300〜500mとされていますが、壁などの障害物を通過できないため、実際には屋内など、かなり近距離での利用が考えられています。
Appleメガネと組み合わせるのが狙いか
ではなぜわざわざiPhone12をIEEE 802.11ayに対応させるのでしょうか。AirDropが高速化できるという指摘のほか(例:Appleデバイス間で大容量の動画が高速に送受信可能となる)、年内に発売と噂の紛失防止タグ「AirTag」に活用されるとの情報もあります。
しかしMacWorldのジェイソン・クロス氏は、以前からAppleが開発中とされる拡張現実(AR)ヘッドセット「Appleメガネ」をiPhone12と組み合わせるためではないか、と述べています。
クロス氏は「拡張現実(AR)や仮想現実(VR)などの体験をヘッドセット単独で実現しようとすると、大型化は避けられず、電池の消耗も激しくなる。それよりもヘッドセットそのものはディスプレイとカメラだけにして、画像処理などを行うのは別のベースステーション、つまりiPhone12などにすればいい。これを実現するには、802.11ayが提供可能な、超高速、超低遅延の接続が不可欠だ」と記しています。
しかしAppleメガネは2023年まで発表されないとの報道もあり、iPhone12と同時に登場することはなさそうです。ただしiPhone12を802.11ayに対応させておけば、将来Appleメガネを発売したときに、組み合わせて使えるデバイスがすでに大量に市場に出回っているため、Appleメガネがより売りやすくなるのは間違いありません。
Source:MacWorld via 9to5mac
Photo:iDropNews
(lunatic)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-275652/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania