カナダのマクマスター大学が、同大学の原子炉施設をVRで体験できるアプリを発表した。
・原子炉施設を散策
同大学では、解剖学や生理学の授業においてVRを導入するなど積極的に最新テクノロジーを活用する姿勢をみせてきた。1年ほど前から IT戦略として、キャンパスに楽しく革新的なテクノロジーを導入すること進めてきた結果、キャンパス間を超えたVRアプリ開発のプロジェクトが発足したという。
開発されたアプリ「McMasterVR」は、Google PlayやApple AppStoreからダウンロードできるモバイルアプリで、Google Cardboard VRヘッドセットとスマートフォンを使用することで、同大学の原子炉の主要エリアの3Dツアーを体験できる。
同大学の原子炉は、原子力発電所のように電気を生成する原子炉ではなく、 前立腺癌の治療に使用されるI-125などの医療用同位体や、試験や分析で使用される大量の中性子を生成しており、このアプリではその様子をVRで目にすることが可能だという。
・スタッフの話を見たり聞いたりすることも
また、アプリ内では、ユーザーは原子炉スタッフや専門家とのインタビューも聞くことができ、施設内の解説や案内も画面上で確認することができる。スタッフや専門家へのインタビューや、3D水中カメラを取り入れ、「近距離で構成された視点」を導入している点は、原子炉やその機能を分かりやすく説明しようと設計している姿勢がうかがえる。
実際には見ることが難しい景色を、臨場感を感じつつ体験できるのはVR使用するメリットの一つ。そういった意味では、同アプリはVRのメリットを大いに生かしたアプリといえるのではないだろうか。
- Original:https://techable.jp/archives/118115
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:kawaguchiasuka