Appleの共同創業者、故スティーブ・ジョブズ氏の元配偶者で、実業家、資産家、教育者、慈善活動家など様々な顔を持つローレン・パウエル・ジョブズ氏が、The New York Timesのインタビューに答えました。
ジャーナリズムに傾倒するローレン氏
ローレン氏は普段あまり人前に姿を現さず、インタビューなどは非常にまれとされていますが、今回珍しくNYTのインタビューで、現在の心境について語りました。
「私は資産を夫から相続した。富の蓄積にまったく興味がなかった夫からね」とローレン氏は述べました。ローレン氏は550万ものApple株を持つ大株主で、The Walt Disney Companyの株4%を持つ個人筆頭株主であり、女性として世界で6番目に多くの資産を持つ富豪として知られています。
「私は彼の仕事に敬意を表してこれをやっている。彼のそれをどのように最も効果的なやり方で配布できるかに人生をかけてきた。個々人とコミュニティを持続可能な形で押し上げるようなやり方でね」
ローレン氏が”これ”と指すのは、ジャーナリズムへの傾倒のことです。彼女は現在の政治状況について屈託なく語ることで知られており、ジャーナリズムがちゃんと機能していないと民主主義が危機に晒されると考えています。
ローレン氏は、より良いジャーナリズムの構築を目指す基金Emerson Collectiveにも多く出資していますが、同基金は2017年に米メディアThe Atlanticの過半数株を買い上げたことで話題になりました。
Appleのティム・クックCEOと思想を共有
「私がいわゆる一般的な富の蓄積に興味はないのを私の子どもたちは知ってる。スティーブもそんなことに興味はなかった」
ローレン氏は、「自分が生まれてきた世界よりもより良い世界にしなければならない」と語る、Appleの現最高経営責任者(CEO)ティム・クック氏と思想を共有しているとされています。
「自分が生まれた世界が、凝り固まって動かないものだと思いたくない」
ローレン氏は、ジョブズ氏が生前持っていた思想に触れながら、自分の周りの状況を変えていくことの大切さを強調しました。
「多くの人が”スティーブは宇宙をへこませた”などと言うけれど、表面的すぎると思う。彼はただ、”誰でも状況を変えることができる”と信じていただけ」
「それは、社会を形作っている構造やシステムのデザインを見て、変えていくということなんだと思う」
ローレン氏は、「理想のシステムは人々にとって摩擦がないと感じられるはず」と語り、インタビューを締めくくっています。
Source:The New York Times via AppleInsider
Photo:TechCrunch/Flickr
(lexi)
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- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania