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夜中に注文して出勤前受け取りも可能、Amazonが米国一部都市での同日配送を高速化

Amazon(アマゾン)は米国時間3月3日朝、同日配送をさらにスピードアップさせる取り組みを発表した。フィラデルフィアやフェニックス、オーランド、ダラスなど米国のいくつかのマーケットに「ミニ・フルフィルメントセンター」と呼ばれる配送センターをマーケット近くに設置した。新施設のあるこれらのエリアでは同日配送にかかる時間をわずか数時間にすることができる。

顧客は、何十ものカテゴリーにわたる「Today by」と記された300万ものアイテムのリストから注文できる。このサービスは現在展開されている同日配達とは少し異なり、注文時に配達時間帯を選ぶようになっている。プライム会員はAmazon.comをブラウジングしながら気になる品がどれくらいの時間で玄関先まで配達されるのかを確認できる。

また新サービスでは、例えば夜の配達を予約するために朝にオンライン注文しなくても、終日買い物ができるようにする。加えてプライム会員は「ひと晩、朝8時までの配達」を選ぶと、真夜中に注文して翌朝に受け取ることもできる。この場合、ドライバーは午前4時半〜午前8時の間にやってくるので、出勤する前に商品が届くこともある。

Amazonはまた、顧客の近くに施設を設置することでドライバーが配達のためにさほど移動しなくてもよくなり、二酸化炭素の排出を減らせるという。これは航空機による輸送も減らすことになり、クラウドソースによるAmazon Flex programを介するなどしてより多くの配達業務の雇用を生み出せる、としている。

同日配達サービスの拡充は、Walmart(ウォルマート)やTarget(ターゲット)といったライバルとの競争で優位に立つためのものだ。両社ともオンライン注文をさばくのに、カーブサイド・ピックアップや配達など客に便利な方法の提供でローカル店舗を活用している。例えばWalmartの店舗は、米国住民90%の10マイル以内にある。これはAmazonに対して競争力のあるアドバンテージだった一方で、Amazonはフルフィルメントセンターの多くを郊外に置いている。顧客の近くに店舗を展開していることは、特にオンライングローサリーで競う際に役立つ。そのためAmazonはWhole Foodsを買収した。

Amazonは2019年、プライム会員向けの配送を2日から1日にすることを約束し、プライム会員向けの配達の遅れをなくすよう取り組んでいると述べた。ローカルマーケットにミニ・フルフィルメントセンターを置くことで、これまでよりもっと早くプライム会員にサービスを提供できるようになる。

Amazonは現在、プライム会員の35ドル(約3750円)以上の購入商品を無料で、35ドル以下の場合は送料2.99ドル(約320円)で同日配送している。既存の同日配送サービスのPrime Nowでは商品2万点のみが対象だ。300万点を取り扱う新サービスにより、商品点数がかなり拡充されることとなる。プライム会員サブスクでは、年間119ドル(約1万2750円)で1000万点ものアイテムを2日配送で届ける。Amazonは2020年2月、サブスク利用者ベースが1億5000万人に増えたとしている。

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(翻訳:Mizoguchi

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