キラキラ光ったりしないし、基本は黒一色。しかもターゲットは開発者と同じようにガチ大人。航空機での移動中で、オフィスでの休み時間で、自然ど真ん中のキャンプでニンテンドースイッチを楽しみたいがために作り上げた大人ゲーマー向け「GENKI」のグッズに、新たなゲーミングギア市場活性化の夢を見てみたい。
えっ、ニンテンドーSwitchってBluetoothイヤホン使えないの?
2018年、アメリカのクラウドファンディングKickstarterで、ニンテンドースイッチに対応したBluetoothアダプタ「GENKI: Bluetooth Audio for the Nintendo Switch」(以下Genki Audio)のプロジェクトがスタートしました。結果としてこのプロジェクトは大成功。目標金額は3万ドル(約322万円)でしたが、調達金額は53.1万ドル(約5707万)。目標額のおよそ18倍ですよ! 日本でもCAMPFIREでプロジェクトを展開して、379万円の調達に成功…ということは、合わせて6000万円超えのプロジェクトになったのです!
「ゲーム機にBluetoothのアダプタって何につかうの?」と思う方もいるでしょう。いまやどんなデバイスにもBluetoothは入っていると考えちゃう人もいるでしょう。
事実、ニンテンドースイッチやPS4などのゲーム機にもBluetoothは入っています。でもワイヤレスイヤホンやヘッドホンとの接続ができないBluetoothなんですね。周囲に迷惑をかけずにゲームしたいと思う人たちにとって、めちゃくちゃどでかい落とし穴があるんですよ。
PS4をモバイルしてプレイするゲーム鉄人はそうそういないだろうからいいとして、問題はニンテンドースイッチだ任天堂コノヤロー。あなた! モバイルでも遊べるゲーム機じゃないですかっっっ!
本体のUSB Type-Cに既存のオーディオ対応Bluetoothアダプタを指して使うも、ゲームの画面と音がズレるという問題が発生。辛い、と思いながらもスイッチゲームから離れられない人々はその環境に我慢してきました。
ワイヤレスでも音ズレのないBluetoothアダプタに大人ゲーマー歓喜
そこで登場するのがファイヤーエンブレム大好きなエディ・ツァイ(Eddie Tsai)、スーパーマリオにハマったクリストファー・ヨー(christopher yoe)、ウルフェンシュタインで撃ちまくりのアンドリュー・ゲング(andrew geng)といった3人の大人ゲーマーです。日本のゲームカルチャー大好きっコが健やかに育ち、そのまま大人になったエンジニア集団Human Thingsです。
「飛行機の移動中も、音ズレなくBluetoothヘッドホンでゲームできたらいいよね」を合言葉に彼らが作り上げたのがGenki Audio。実はほとんどの人が音ズレを感じ取れないaptX LL(ローレイテンシ)コーデックに対応したコンパクトなBluetoothアダプタなんですね。
イヤホン・ヘッドホン側もaptX LL対応製品が必要ですが、コイツがあればエコノミー席でも窮屈さを忘れてゲームに没頭できるとのこと。しかも2台のオーディオデバイスと繋げられるので、協力プレイも対戦もサイレントなままでOK。
この実用性ファーストの作り込み。そりゃ大人ゲーマーがハマるわけですわ。
ネクストプロジェクトは手で握れるサイズのDock&ACアダプタ
Genki Audioのプロジェクトを成功させたHuman Things。次なるアイテムとして開発中。Makuakeなどでクラウドファンディングしているのが「GENKI: Covert Dock for the Nintendo Switch」(以下Genki Dock)です。一見すると小型のACアダプタのように見えますが、フルサイズのHDMI端子もありますね。
コイツの役目は、ニンテンドースイッチドックのリプレイス。スタンドの意味合いもあって大型化しているニンテンドースイッチドックの機能を、手で握れるサイズにまで小型化しました。
つまり。本体の高速充電が可能で、大型テレビなどに映像・音声を出力ができて、USB Type-A対応機器の接続や周辺機器の充電もできる多機能ACアダプタ。このジャンルでは最新技術の窒化ガリウム(GaN)を採用しているのもポイントですね。
ドックに刺さない形状だから、本体に厚手の保護カバーをつけていてもOK!
さらに、Genki Dockの空いたUSB Type-Aに、USB Type-C to Type-Aの変換コネクタを用いることで、Genki Audioを使うこともできます。
オフィスの大型モニタで、キャンプ時のプロジェクターで遊ぶ場合、スピーカーで音を広げてしまうと周囲への迷惑になりやすい。でもこのセットであれば自分とパートナーだけゲームの世界に深く、深くハマれちゃうんですね。
ゲーミンググッズ市場が伸びていると言われていますが、その多くはeスポーツの盛り上がりを意識したもの。個人的には好きですが、RGB LEDがビカビカと光りまくるアイテムばかりとなると、手を出しにくいと感じる大人ゲーマーも多いことでしょう。
だからこそ、GENKIプロジェクトには期待したい。大人でもゲームが好き、しかし仕事や家庭のことを考えると限られたチャンスでしかゲームができない。そんな僕らのライフスタイルにマッチしたシンプルでコンパクトなデザインの周辺機器を作ってくれるHUMAN THINGSに願いをかけたくなっちゃうのです。
そして大人ゲーマー向けゲーミングギア市場が盛り上がってくれたらな、とも願うのです。
Makuake
- Original:https://www.digimonostation.jp/0000122394/
- Source:デジモノステーション
- Author:武者 良太