昨年、初のフルマラソンに挑戦することに。そこで考え始めたのは「移動をRUNにしして、ついでにトレーニングすることできないかな?」ということ。
スタイリストとして市場リサーチや展示会、ロケハンなど少ない荷物での移動が多い身としては、その時間もトレーニングに当てられれば、いろいろとメリットが多いのではと。
ただ、その場合は問題点もありまして、
・必要最低限の物に加えて着替えを持ちたい
・普段使いのバッグはフィット感がなく走りづらい
・街着でも違和感なく使えるデザインのバッグがいい
そこで注目したのが、トレラン用バックパックです。山を走るトレランで使われるなら、ある程度の荷物を背負いながらも、荷物が負荷にならずに走れるだろうと。
そして見つけたのがサロモン「XA 25 SET」(2万900円)。最近のサロモンはファッション性が高く人気。近々、渋谷に直営店をオープンするなど、いま注目のノッてるブランドです。
今までランニング時に使っていたのは、グレゴリーの登山用のザック。フィット感や身体全体で背負う構造は一般的なデイパックに比べて高く、安定感は抜群でした。ただ、その大きさゆえに腕を振るのに少し窮屈感があり、荷物がたくさん入ってしまうために必要以上の荷物を入れてしまうことも(これはバッグのせいではないのですが…)。
比べることではないですが、やっぱりサロモンのランニングバッグの方が容量、フィット感、動きやすさ、軽さなどいろいろな面で走りやすかったんです。
■快適な走りを実現する面倒くさくないディテール
今回、一番の感動ポイントは、このフロントのストラップ。素早く調整・連結できる“スタームストラップ”という革新的な構造は、伸縮性のあるコードを使うことで激しい運動でもラクに呼吸ができました。フィット感も損なわず、呼吸もラクチンというのは、ありそうでなかったアイデアで目から鱗でした。
バッグ全体は体に沿うように作られているため、走行中もずれてストレスになることはありませんでした。また、身体の当たる部分の3Dエアメッシュは通気性が高く、背中だけ蒸れて不快になることもない。これからの季節はとくに、期待の大きい機能です。
そして背負ったら、まず腰のベルトでフィット感を調整。これで全体の安定感が増します。片手で簡単に締めたり緩めたりできるのはありがたい。限界までタイトにしたのですが、個人的にはさらにもう少しフィット感が高められるとうれしいかなという気も。
■走った後の生活を考えた時にちょうどいいサイズ
実際に入れた荷物は結構あります。
見た目よりも収納力は高く、まだまだ入る余裕がありました。これだけの物が入れば、カフェで仕事もできるし走った後もいろいろとできそう。
軽量さを考えてこの日はストレッチデニムにロンT、ウインドブレーカーに替えのソックスと軽めのカジュアルウェアを。背中のパッドは体に馴染む適度な硬さしかないので、iPadなどのガジェット類はケースに入れるのがおすすめかも。
ショルダーハーネスのポケット類は伸縮性のある素材でできているため、走行時の取り出しも簡単。中で小物が暴れることもなく、全くストレスになりませんでした。
■ラン寄りのデザインながら街着との親和性も!
実際に走って仕事に行ってみました(笑)。
パックパックは全体が縦に小さく、いま流行りのミニマムなデザイン。サイドのコードを調整すればよりコンパクトになるため、薄マチで行きたい人にもオススメです。
サロモンらしいシンプルでさりげないデザインは街着にも合わせやすく、フロントのスターナムストラップはコードのように細いので、外した時はアウトドア感が薄れ、垂れていることが気になりませんでした。
■防水性の高い収納力抜群のメインポケット
メインの素材は撥水性の高く、多少の雨ならまったく問題なかったことも助かりました。
ロールトップにはカーボンレースが配されていて、コードで簡単に圧縮も拡張もできます。その独特なシステムに最初は戸惑いましたが、1日も使えばその素早く対応できる仕組みはやみつきになります。
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ランニング用バックパックというと、ランニングに特化しているデザインというイメージが強かったのですが、サロモンの「XA 25 SET」はシンプルな中にアウトドア感もあり、今の気分に近いバックパックでした。ランはもちろん、定番化したスポーツMIXファッションとの相性もいいので、「ラン→銭湯→呑み」みたいな使い方も妄想してしまうバックパックでした。
>> サロモン
(取材・文/宇田川雄一)
- Original:https://www.goodspress.jp/reports/283883/
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