米国時間3月11日、セールスのための書類作成を自動化するスタートアップのPandaDocが、ウェブベースの新しい書類作成エディタを発表した。このエディタを使うと、セールスチームはデザインテンプレートを利用して素早く提案書や契約書を作成できる。
セールス用の書類はWordやGoogleドキュメントなどのワープロソフトで作るかもしれないが、テンプレートを使えば一貫性がありプロ級の仕上がりの書類を作ることができる。利用者は自由にカスタマイズできるが、テンプレートを使うことで美しい書類を作るためにデザイナーの手を借りる必要がなくなる。
PandaDocの共同創業者でCTOのSerge Barysiuk(セルジェ・バリシュク)氏によれば、同社には以前から、セールス用の書類は動きのないPDFやWord文書ではなくインタラクティブなものになるだろうというビジョンがあった。そこでインタラクティブな書類を作るエディタを構築し、同時に書類を開いてどれぐらいの間表示していたかといった利用状況をセールスチームが確認できるようにするために、多くのリソースをつぎ込んできた。
バリシュク氏はTechCrunchに対し「当社のプラットフォームに、新しい書類作成エディタを追加した。このエディタで、書類をカスタマイズし、データをまとめ、インタラクティブにすることもできる」と述べた。
バリシュク氏によれば、書類にはビジネスロジックとデータが含まれ、しかもオンラインで見てもモバイルデバイスで見てもプロ級の仕上がりになるという。
PandaDocは、Wordなどのツールで文例を作る顧客がいることを認識し、ユーザーが既存の書類をPandaDocのエディタに読み込めるようにしていると同氏は語る。
書類編集機能に加え、セールスチームをサポートするために提案から契約、デジタル署名までの一般的なワークフロー、そして資金集めのフローも提供されている。
PandaDocは2011年に創業した。これまでに2100万ドル(約23億円)以上を調達し、PitchBookのデータによればポストバリュエーションは7000万ドル(約75億円)。従業員数は250人で、顧客は1万7000社だという。顧客の大半は中小企業で、プラットフォーム上ですでに200億ドル(約2兆2000億円)以上の取引があった。
直近では、2017年にRembrandt Venture Partnersの主導で1500万ドル(約16億円)を調達した。
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(翻訳:Kaori Koyama)