プログラミングといえば、高い数学の能力が必要、というのはよく耳にする。プログラマーになるには数学ができなくてはいけないというイメージを抱いている人も多いのではないだろうか。
しかし、アメリカのワシントン大学の研究チームは、数学的知識よりもむしろ言語能力のほうがプログラマーには必要であるという研究結果を発表した。
・プログラム初心者の能力を測定
研究チームは、36人のプログラミング経験のない初心者を集め、言語能力、計算能力、推論能力、記憶力などを測定。その後、オンラインコースを使用し、プログラミング言語の「Python」の講座を受講してもらい、講義終了後にテストを実施した。
その結果、プログラミング言語の成績と言語能力との間に相関関係がみられたことを発見。
・プログラミングと言語能学習力は類似?
また、テストの実施にあわせ脳波の測定も行われたが、プログラミング言語を正確に迅速に習得できた人たちの間には、言語能力と問題解決能力が優れている傾向がみられたという。プログラミングの習得には、計算や数学の能力も重要であるとしながらも、数学の能力だけに依存するものではないとの見解を述べている。
研究チームは今後、Javaといった他のプログラミング言語でも同様の結果が得られるか研究を進めていくとしている。Pythonは比較的読みやすいプログラミング言語との声もあるため、他のプログラミング言語でどのような結果が得られるのかは非常に興味深い。
いずれにしても、プログラミングの習得は数学に依存するものではないという今回の発見は、多くのプログラミング学習者を励ますことにもなるのではないだろうか。
- Original:https://techable.jp/archives/119134
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:kawaguchiasuka