数日前に3月下旬の打ち上げは予定通りとされていたが、Arianespace(アリアンスペース)は16日、フランス領ギアナにある欧州の宇宙基地、ギアナ宇宙センターでのオペレーションを一時停止するという難しい決断を下したと発表した。これには3月24日に予定されていた複数の衛星を打ち上げるヴェガロケットミッションや、4月14日に予定されていたソユーズロケットのファルコンアイミッションなどが含まれる。
Arianespaceは「フランス政府が決めた対策に完全に対応する必要があること」が、打ち上げ一時停止を決めた主な理由としている。同社はまた「従業員や(打ち上げ施設がある)地元の人々の健康を守る」ために今回の措置を取ったとした一方で、予定されている打ち上げの準備に必要なセキュリティは維持する。
シャットダウンし、そして安全に再開できる状況になったときにいつでも対応できるように、フランス国立宇宙研究センターは宇宙船と積荷をスタンバイモードにしておくために、Arianespace、そしてロケット打ち上げ側と荷主側のあらゆる企業と協力している。再開時期に関する情報はないが、現状を踏まえればそれは当然の措置だろう。
他国の宇宙当局やロケット打ち上げ企業はまだ特に影響は受けていないようだ。 SpaceXは3月15日に打ち上げを予定していたが、技術的な理由で中止になり、早ければ週半ばにも再設定されそうだ。一方、中国の長征ロケットは今日打ち上げが予定されている。そしてULA (ユニテッド・ローンチ・アライアンス)はSpace Force通信衛星の3月26日打ち上げに向けて予定通り準備を進めているようだ。
画像クレジット: Sergei SavostyanovTASS / Getty Images
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(翻訳:Mizoguchi)