重症化する人から症状も現れない人まで入り混じるCOVID-19は、感染テストを受ける必要があるかどうかの判断が非常にむつかしい。医療リソースは限られているため、できるだけ正確な事前切り分けが求められている。
こうしたなかAlphabet傘下のVerityが、オンラインでCOVID-19のスクリーニングができるWebサイトを立ち上げた。まずはカリフォルニア州の特定エリアに在住で18歳以上など、一定の要件を満たす人が利用可能。その対象範囲を順次拡大していく予定だという。
・モバイルサイトからCOVID-19に感染しているリスクを診断
このオンラインツールでは、質問への回答からCOVID-19に感染しているリスクを診断。結果に基づいて無料で検体テストを行う。テスト結果は数日後に通知される。
登録の際は個人情報を提供する必要があるが、データは高度なセキュリティとプライバシーを備えたシステムに保護されるとのこと。
あくまで、症状の切り分けを提供することが目的で、重症患者への医療処置を提供する能力は今のところ備えていない。適切な医療処置を提供するためには、地元の医療機関や行政との連携が必須だ。
・「プロジェクト・ベースライン」の一環
この取り組みでは、Verityが2017年に開始した「プロジェクト・ベースライン」の一環。同プロジェクトでは、人々の健康状態をマッピングするためのプラットフォームを開発し、研究と臨床への貢献を目指している。
分散型スクリーニングを可能にするプラットフォームにより、広いエリアのユーザーが診断を受けられて、研究データの蓄積も同時に行う。
今後数週間でエリアを限定してパイロット運用を行い、準備が整い次第、対象エリアを拡大していくとのこと。今の段階で診断精度がどれくらいなのかは不明だが、データの蓄積に伴って精度が上がっていくと考えられ、住民の不安の解消に寄与しそうだ。
- Original:https://techable.jp/archives/119402
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:YamadaYoji