アップルは新しいiPad Proモデルを発表し、プレスリリースを発行した。内部仕様の強化に加えて、新しいMagic Keyboardも発表した。バックライト付きキー、トラックパッド、iPadの角度を自由に調整できるヒンジを備えたもの。
新しいiPad Proの外観は、従来のiPad Proとほとんど変わらないように見える。これまで同様、11インチと、12.9インチディスプレイのいずれかのモデルから選択できる。プロセッサとしては、8コアのA12Z Bionicシステムが搭載されている。以前のモデルでは、A12X Bionicシステムだった。
今回の新iPad Proは、デバイスの背面に、10MPの超ワイドカメラとLIDARセンサーを搭載している。LIDARセンサーは、拡張現実アプリなどで活用できる。標準レンズの12MPカメラセンサーも搭載している。内蔵マイクも改善されており、アップルでは「スタジオ品質」で録音できるとしている。
iPhone 11 Proと同様、Wi-FiとLTEも、それぞれわずかながら高速化されているはずだ。ディスプレイについては、以前のモデルと同様に120HzのリフレッシュレートとTrue Toneをサポートし、P3に対応した広色域をサポートする。
またアップルは、サーマルアーキテクチャの改善によって、負荷の重いアプリを、ピークパフォーマンスで長時間連続で実行できるようになったとしている。
ここで、トラックパッドについて話しておこう。以前に9to5macは、iOS 14ではマウスカーソルが完全にサポートされると報じた。これは実際には、この秋のiOS 14を待たずに実現されたことになる。
デフォルトでは、丸いカーソルを表示する。ただし、カーソルの形状は、何にカーソルを合わせるかによって変化する。たとえば、カーソルをテキストの上で移動する場合、縦棒の形のカーソルになる。またPagesのドキュメントで、テキスト領域のサイズを変更する場合には、左上と右下を向いた2つの矢印のカーソルとなる。つまり、デスクトップパソコンのカーソルと同じような挙動を示すのだ。
新しいトラックパッドはジェスチャをサポートし、アプリを直接切り替えたり、Appスイッチャーを開いたり、Dockやコントロールセンターをアクティブにしたりできる。サードパーティのアプリには、すでにトラックパッドをサポートしているものもある。しかしデベロッパーは、新しいAPIを利用して、さらにトラックバックのサポートを強化することも可能だ。
Magic Keyboardのキーボードは、セパレーションタイプの普通のキーボードのように見えるものとなった。USB-Cポートを備え、キーボードと、それに接続されたiPadの両方を同時に充電できる。これにより、iPadを充電しながら、iPad側のポートには別のアクセサリを接続して利用できるわけだ。
新しいMagic Keyboardは5月に発売される予定だ。価格は、iPad Proのサイズによって異なり、11インチ用が3万1800円、12.9インチ用が3万7800円となる。価格的には、かなり高価なキーボードだ。
iPad Proは3月25日に発売予定で、すでに注文を受け付けている。「仕上げ」は、シルバーとスペースグレーの2種類だ。128GBのストレージを搭載した11インチiPad Proの価格は8万4800円。同じ128GBのストレージを備えた12.9インチモデルは10万4800円となっている。いずれも1万7000円を追加すれば、Wi-Fiに加えてCellulerがサポートされる。さらに金額を追加すれば、256GB、512GB、1TBといったストレージ容量のオプションも選べる。11インチのWi-Fiモデルの場合、256GBでは9万5800円、512GBは11万7800円、1TBでは13万9800円となる。12.9インチのWi-Fiモデルの場合、それぞれ11万5800円、13万7800円、15万9800円となっている。
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(翻訳:Fumihiko Shibata)