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[Gear Maniax #174] ゲンバ系らしい使い勝手の良さ!ジェントスの単3×2仕様の優秀ライト

懐中電灯ライターのHATTAです。今回ご紹介するライトは、GENTOS「ブラスター BR-432D」です。

単三電池2本使用のスリムで明るいフラッシュライトです。ブラスターと言えば、4AA(単三電池4本)か充電式のものが人気でしたが、よりコンパクトでスリムな2AAモデルが登場しました。基本コンセプトである防塵、防水性に優れたこのモデルは、「現場系ライト」の新たな定番モデルとして人気を博しそうです。それでは、詳細をご案内します。

前述の通り、このライトは単三電池2本で使用可能です。テスト用のアルカリ乾電池が付属します。付属品は他にストラップが付くだけのシンプルなパッキング。

電池の出し入れはヘッドを外して行います。構造はいたってシンプルで、アルミ合金製のライトユニットと樹脂のボディのみ。バッテリースペースは十分な余裕があり、乾電池であれば多少内部でカタつくこともありますが、ヘッドを絞めれば問題なく収まります。特に記載はありませんが、これだけ余裕があれば、ニッケル水素充電池でも問題なく装填可能かと思います。

▲タップ&クリック式のテールスイッチ

スイッチはテール部分にあり、半押しすることでモード(明るさ)がサイクルするローテーションモード搭載。常にLowモードから点灯し、スイッチの半押しを繰り返すことでMid→Hi→Lowと変化。任意の明るさでクリック音がするまで押し込むとその明るさで常時点灯します。

スイッチの感覚は軽く、クリック感はしっかりしています。確実な動作と操作が行えるのが特徴です。ハンドリングスタイルを変えることなく片手で操作できる仕様は、現場でもう片方の手が他のツールで塞がれていることを想定したものと思われます。用途、スタイルに合ったこのスイッチの仕様はGENTOSならではかと思います。

▲スムースリフレクターを備えたアルミ合金製のヘッド

このライトは2AAながら最大400ルーメンの明るさを出力します。今ではさほど驚く数値ではありませんが、やはり400ルーメンはすごく明るい。連続点灯では熱を帯び始めるので、放熱を重視した金属製のヘッドが採用されています。

風防レンズはガラス製。「現場主義」を謳ったライトの場合、丈夫さを優先させてポリカーボネート製の風防レンズが採用されるケースが多いです。ガラス製の場合、樹脂に比べて硬いので耐擦性に優れレンズに傷が入りづらく、透過性に優れているためLEDから発せられる光を効率的に前方へ照射できます。現時点でGENTOSはそちらを優先したわけですね。

昨今のガラスレンズは非常に丈夫なものが増えているので、ポリカに比べ衝撃に対して弱いかというとそうでもありません。また、レンズを守るためのベゼルが前方にわずかながら出ているので、地面に落とした時、ファーストコンタクトがベゼルであれば割れる心配はないかと思います。

リフレクターは鏡面仕上げのスムースリフ。集光性を重視しながらもワイドな周辺光が広がります。これがとてもナチュラルで素晴らしい! 中心光が明るく、その周辺にも円形の光が生み出されます。配光自体はキレイで過不足ないものです。

▲握りやすいエルゴノミックなボディデザイン

樹脂ボディにはいくつかの凹凸があり、指がかかりやすく持ちやすい。何より2AAボディの魅力である「ほどよい細さ」がポイントです。ジャンルとしてはEDCというよりはプロ向けのツールなので、極端な細さやコンパクトさは狙っていません。あくまでも扱いやすいサイズと軽さを重視したデザインに思えます。テールスイッチも凸っており、押しやすい形状をしています。

▲近距離では違いが分かりづらいMidの明るさ

このライトは3ステップの明るさが設定されています。Lowモード20ルーメン、Midモード150ルーメン、Hiモード400ルーメン。しかしながら室内で、しかも足元や手元を照射した感じでは、Midモードに入っているか分かりづらい。150ルーメンという明るさは十分に明るいものなので、暗い場所では目が慣れないのもそのせいかもしれません。

逆に言えば、屋内の屋根裏などで使うにはMidモードでも充分に使えるので、省エネにもなるし、Lowの次に使える明るさが十分に明るいものであれば、使用上何ら問題のない仕様に思えます。

▲屋外で使用すると流石に違いが分かる

むしろLowモード明るいなぁ~って感じでしょうか(笑)。使用電池が電圧の低い単三電池ということもあり、LEDが性能アップしているにせよ、最大光束である400ルーメンの初期照度維持はなかなか難しいものです。実用的に考えて2AAであればMidの150ルーメンは妥当であり、長時間連続点灯させるのであれば、Midモードがおすすめであることは間違いありません。

疑うわけではありませんが、じゃぁ、本当にHiモードで400ルーメンくらい出てるの? と思ったので他のライトと比べてみました。あいにくAA仕様のライトで適当なものが無かったので CR123仕様のもので比べてみました。一本は300ルーメンのものと、もう一本は500ルーメンのもの。いずれも最も明るいモードがそれであり、配光も比較的近いものを選びました。

▲それでは、400ルーメンの明るさとは?

どうでしょう? 300ルーメンより明るく、500ルーメンより暗いかな? って感じに見えますでしょうか。私にはそんな感じに見えました。少なくとも電池が元気なうちは同じ程度の明るさを保ってましたし、季節が冬ということもあってかヘッドの過熱具合は非常に穏やかでした。

▲光軸がはっきりと見えるほど中心光の集光性は高い

2AAのライトながらMAX約177mの照射性能はなかなか。この価格で、このサイズならば十分に納得できる照射性能ではないかと思います。

▲防塵・2m防水(IP68準拠)&2m落下耐久のタフボディ

建設現場に限らず、その優れた防塵防水性能はアウトドアやスポーツなど幅広い分野で活躍が期待できることを示しています。ODカラーも男心をくすぐるミリタリーなテイストで良いですね。最近のアウトドア用品のショップでは、この手のミリタリーカラーのオリコン(折りたたみコンテナ)やクーラーボックスなどを見かけます。市民権を得たというか、今の流行りなんでしょうか? いずれにしても、「かっこいいな」と思われることは、手に取ってもらえる理由のひとつとなります。

そして、その手に取ったどこにでもあるような単三電池2本仕様のライトが、実は結構凄いんじゃない? と理解されるには少々時間が必要かもしれません。それくらい、このライトはナチュラルに使いやすく、軽くて何より明るい!のです。タフで明るい単三電池2本仕様のライトをお探しの方におススメの一本です。(アカリセンター価格:3190円)

 

>> 連載[Gear Maniax]

(文・写真/HATTA)

HATTAと申します。通販サイト・アカリセンターで取り扱っている世界中の懐中電灯やギア物を紹介しています。ブログも絶賛更新中!
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