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約3万円でバランス良い性能の「TCL PLEX」は、いぶし銀のスマホだった!

勝手な先入観かもしれないが、「スマートフォンといえば?」という問いに、多くの人は「iPhone」と答えるのではないだろうか。それくらい、日本におけるAppleのiPhone人気は根強い。

また、Androidの機種に着目してみても、「Xperia(ソニー)」「arrows(富士通)」「AQUOS(シャープ)」など、大手家電メーカーのシリーズはやはり安定したネームバリューを誇る。

今回のレビューで取り上げるのは、Androidスマートフォン「TCL PLEX」。先に挙げた有名シリーズのような知名度こそないものの、「知る人ぞ知る優良機種」といえる。

中国家電メーカー大手のTCL社が手掛け、日本では株式会社FOXが販売代理店として取り扱う。およそ3万円とリーズナブルで、ミッドレンジモデルとしてはスペックも充実の一台。レビューとして実機に触ってみても、完成度の高い印象を受けた。

全体的に高級感のある外観

カラーリングは、オブシディアンブラックとオパールホワイトの2種類。今回筆者がレビューするのは後者で、背面はまさしくオパールを想起させるような輝きを放っていた。つるつるした質感のため、ケース装着がベターといえるだろう。

トリプルカメラのデザインもユニークで、大きさの揃ったレンズが横一列に並ぶ。カメラ部分の下には正方形の指紋認証センサーが位置しており、統一感のある印象だ。

前面のディスプレイは、6.53インチと大型。 画質はフルHD+相当となっており、395ppiと高めの画素密度を誇る。インカメラは最近のトレンドを意識したパンチホール型で、スタイリッシュな見た目が特徴的。

基本的な性能は全く問題なし

ユーザーインターフェースは、独自の「TCL PLEX UI」を採用。シンプルなデザインでGoogleの純正OSに似たような使用感となっており、クセがなく扱いやすい。

プロセッサとしてQualcomm社のSnapdragon 675を搭載し、カタログスペックとしての処理性能はまずまずといったところ。ウェブブラウジングなどを試してみたが、動作の重さは感じられなかった。

メモリが6GBと大きめであるため、マルチタスクも苦にならない。なお、内部ストレージは128GBとなっている。

トリプルカメラには、ソニー製センサーを採用。画素数は最大4,800万画素となっており、広角撮影にも対応している。

通常撮影モード

広角撮影モード

実際に通常撮影モードと広角撮影モードで撮り比べてみたところ、同じ撮影ポイントからの撮影でも、後者ではより広い風景を撮影することができた。やや明るめに映るような印象で、スマートフォンのカメラとしてはきれいな仕上がりといえるのではないだろうか。

また、「通常撮影」「広角撮影」「低照度の動画撮影」の3モードを同時にプレビューすることも可能。これによって、撮影モードの選択に迷うような場面が少なくなりそうだ。

TCL PLEXならではの機能も

側面には、電源ボタン・音量ボタンとは別に「スマートキー」を搭載。これは、他のAndroidスマートフォンには見られないユニークなポイントだ。このスマートキーを使うことで、特定の機能へのショートカットが可能になる。

たとえば、シングルプレス(一度押し)にカメラの起動を割り当てれば、シャッターチャンスを逃さず素早くカメラ起動をすることが可能。 ダブルプレス(二度押し)やロングプレス(長押し)とあわせて、トータル3通りの動作パターンを登録することができる。

また、動画などを最適な画質で楽しむことのできる「NXTVISION」という機能も搭載。実際にYouTubeの動画を視聴してみたが、ハイクオリティな映像を楽しむことができた。

実機に触れてみての感想

一通り操作を試してみて、高級感のある外観を含め「3万円とは思えない仕上がりである」という感想を持った。

コストパフォーマンスに優れた機種として、密かに人気を集めているというのも納得できる話だ。手頃な価格とあわせて、万人におすすめできる一台といえるだろう。

(文・早川あさひ)

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