デザイナーが他のチームとコラボレーションするときには、InVisionやZeplinなどのツールを使うことができる。しかしCerosのクリエイティブ・ディレクターであるJack Dixon(ジャック・ディクソン)氏によると「市場にはかなり興味深いギャップがある」という。プロトタイプの段階が終わり実際に公開されて動いているライブなウェブサイトをアップデートしようとすると、工程が細分化され、スクリーンショットやメール、スマートフォン、Google Docsなどに頼ることが多くなってしまう。
かねてから対話的なコンテンツのユーザー体験(UX)の改良を目指しているCerosは、MarkUpと呼ばれる新しいプロダクトをローンチした。このプロダクトを制作したGreg DiNardo(グレッグ・ディナルド)氏とAlex Bullington(アレックス・ブリントン)氏は、世論調査やマーケティングリサーチのスタートアップArbitに在籍していたが、買収とともに同社に移籍した。
彼らが見せてくれた簡単なデモでは、ユーザーがウェブサイトの興味がある箇所をマークをつけて、コメントとタスクをそこに残し、改訂が終わるとそのマークを付ける方法を紹介してくれた。
それだけを見ると非常に単純明快だが、ディナルド氏によるとライブなサイト上でデザイン作業のコラボレーションを実現するのは、予想した以上でかなり技術的な難易度は高かったという。
それでも彼らは、極めてシンプルなプロダクトを作りたかった。ブリントン氏は「山のように大量の機能を搭載したくなかった。グラフィックデザイナーなら誰でも使えるツールにしたかった」という。
最終的にMarkUpは、デザイナーがチーム間でフィードバックをやり取りするだけでなく、一般ユーザーがフィードバックすることもできる。
Cerosによると、MarkUpは誰でも無料で使える。またCerosのメインのプラットフォームであるCeros Studioからは完全に独立している。それどころかすでにHuffington PostやCushman & Wakefield、Informaなどのデザイナーが利用している。
「今後は、初めて使う人たちにとっての障害をすべて取り除いて、文字通り誰でも100パーセント自由に使えるようにしたい。そのためには大きなコミュニティとユーザーベースの関与がぜひとも必要になる。最近わかってきたのはエンタープライズ顧客の一部は、サイトデザインのホワイトラベル化など、さらに高度な機能を求めているということだ。今後はそれらも含めて、収益化の方法を考えていきたい」とディクソン氏はいう。
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画像クレジット: Ceros
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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/03/24/2020-03-23-ceros-markup/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Anthony Ha