米国時間3月25日、クラウドのスポットインスタンスをもっと安く利用したい企業をサポートするスタートアップのSpotinstが「Spot」とリブランドすることを発表した。クラウドの利用状況を詳しく見ることができる、まったく新しいダッシュボードも発表された。
Spotの共同創業者でCEOのAmiram Shachar(アミラム・シャハル)氏は、クラウドの利用状況や費用を可視化して詳しく理解できるように新しいプロダクトを設計したと語る。
同氏はTechCrunchに対し、「この新しいプロダクトで、顧客がクラウドに関する支出を1カ所ですべて見ることのできる包括的なプラットフォームを提供する。クラウドの利用状況、コスト、何に費用がかかっているか、複数のクラウドをどう使っているかがわかれば、(リソースの効果的なデプロイを)実行できる」と述べた。
複数のクラウドベンダーにわたって、クラウドのリソースをどうデプロイしているかの全体像を把握し、利用状況の最適化を目指すのが、可視化だ。これは企業やIT部門の財務面で役に立つだろう。
シャハル氏は「我々は基本的に、顧客のクラウドインフラストラクチャを2つに分け、スポットインスタンスで実行すべきもの、リザーブドインスタンスで実行すべきもの、オンデマンドインスタンスをキープしておくべき理由を伝える」と語った。
この新しいプロダクトは、同社のコアコンピテンシーの上に構築されている。それは、顧客がより安価にクラウドインフラストラクチャのスポットインスタンスとリザーブドインスタンスを自動でデプロイできるように支援するということだ。
スポットインスタンスはクラウドベンダーが使っていないリソースを安価に提供するもので、リザーブドインスタンスは顧客がリソースを前払いで購入することにより割引を受けられるものだ。ただしスポットインスタンスには大きな落とし穴がある。クラウドベンダーがリソースを使うと、ユーザーは利用を中断されてしまうことがあるのだ。Spotは、ワークロードを利用可能な別のスポットインスタンスに自動で安全に移すことにより、この問題に対処する。
Crunchbaseによると、Spotは2015年に創業し、5200万ドル(約57億円)以上を調達した。シャハル氏は、同社の売上高は3000万ドル(約33億円)程度で、この新しいプロダクトで成長が加速する見込みだと述べている。
画像:Chris Clor / Getty Images
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(翻訳:Kaori Koyama)