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新型コロナによるリモートワーク拡大化で米大都市中88地域で接続速度がダウン、一部では4割以上も

専門メディアによれば、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大に伴うリモートワークを要求する法令や自宅での自己隔離の影響で米国の多くの都市でインーネットの接続速度がダウンし始めているという。

インターネット接続分析メディアのBroadbandNowによれば、米国で人口トップの200都市のうち88都市で過去1週間で何らかのネットワーク接続の劣化が生じている。10週間前と比較して、リモートワークのために自宅からインターネットにアクセスするユーザーが大きく増えており、ビデオチャットだけでなく、映画やテレビのストリーミング利用も増加している。同じく10週間前と比較して、一部の都市では、先週ダウンロード速度が40%以上も低下する事態が起きている。

ネット接続の悪化は新型コロナウイルスの流行の度合いとは一致しないようだ。

記事によれば、ロサンゼルス、シカゴ、ブルックリン、サンフランシスコなどの都市では、ダウンロード速度にほとんどないしまったく影響が見られない。シアトルも持ちこたえている。

ただ、新型コロナウイルスの流行の震源地の1つと考えられているしニューヨーク市では過去10週間平均と比較して先週はダウンロード速度が24%も低下した。とはいえ、ニューヨークの家庭用ネットワークでは接続速度の中央値は52Mbps近くを維持している。大部分の都市でネットワーク速度が持ちこたえるているのいいニュースだ。

ただし接続の劣化が見られた88都市のうち、20以上の都市で20%以上の落ち込みが見られた。各都市の状況は以下のとおりだ。

中でもダメージ大きく、40%以上の低下が見られたのは次の3都市だ。

シリコンバレーの南端のサンノゼはこの範囲に近く、38%のダウンとなっている。

赤丸が接続速度低下が大きい都市

新型コロナウイルス危機に対応して、インターネットサービスのプロバイダーは、データ量の上限の停止、基本速度のアップ、低所得世帯への無料アクセスを開放などの努力を払ってきた。しかしネット利用の爆発的な増加に処理能力を対応させるのは難事だろう。

帯域幅を大きく食うサービスの1つが動画のストリーミングだ。米国における接続需要が高まるにつれ、サービス提供者はストリーミング動画の品質を低げ。使用するネットワーク容量の減少を図っている。例えば3月25日にYouTubeは、帯域幅の消費を抑えるためにSD接続をデフォルトにすると発表した。AmazonとNetflixもヨーロッパではストリーミングの品質を低下させている。しかし米国におけるネットワークのトラフィックが記録的レベルに達している にもかかわらず、Netflixは米国では同じことを約束していない。今日、Netflixは1時間にわたるサービスの中断を引き起こし、米国とヨーロッパの一部ユーザーに影響を与えた。

現在懸念されているのは、非都市地域が新しいリモートワークや自宅隔離の要求にどれだけと対応できるかという点だ。 こうした地域ではDSLのようなレガシー・テクノロジーによってインターネット接続が提供されていることが多い。 これまでのところ、BroadbandNowの報告によると、今のところこうした接続ももちこたえている油断はできない。


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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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