・貨物コンテナを活用したモジュール式の集中治療室
室内の空気が外部に流出しないよう陰圧室となっており、手術台、人工呼吸器、モニター、点滴台などが設置され、重症患者2名を収容できる。
また、空気注入式の廊下でつなぎ合わせることで、設置場所や患者数に合わせて柔軟に拡張できるのが特徴。
病院の駐車場に設置して、病院の集中治療室の収容能力を拡張できるほか、競技場などの大きなスペースに設置し、独立した仮設病院として運用することも可能だ。
設計図に沿って貨物コンテナに医療機器などを組み込み、トラックや貨物列車でこれを設置場所まで移動させれば、数時間で設置できる。
・設計図をオープンソースとして公開
「CURA」の設計には、ラッティ氏が主宰する設計事務所Carlo Ratti Associatiや米マサチューセッツ工科大学(MIT)のSenseable City Labを中心に、イタリア内外の医療関係者、デザイナー、エンジニアらが参画。
現在、イタリアの金融機関ウニクレディト(UniCredit)の支援のもと、イタリア北部のミラノでプロトタイプが建設されている。
「CURA」の設計図は、公式ウェブサイトでオープンソースとして公開されており、新型コロナウイルス感染症の患者数が世界各地で急増するなか、専用の集中治療室としての活用が見込まれている。(文 松岡由希子)
- Original:https://techable.jp/archives/120327
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:Matsuoka