Uber Eats(ウーバー・イーツ)は、新型コロナウイルス(COVID-19)による影響が深刻な3つのマーケットでグローサリー配達オプションを強化している。
Uberのフードデリバリー部門は4月1日、パリ市民に毎日の食材やトイレ用品、掃除用品などを30分で家庭に届けるために、フランスのスーパー大手であるCarrefour(カルフール)と提携したと発表した。まずはパリ市内15店舗でサービスを開始するが、Uber Eatsは「数週間内に」全国展開する計画だ。
スペインではグローサリー配達サービスを提供するのに、Galp(ガルプ)サービスステーションと提携した。バダホス、バルセロナ、カディス、コルドバ、マドリッド、マラガ、パルマ、バレンシアの8地方の15都市で、基本的な食材や処方薬、飲料、掃除用品などを配達する。
まずはGalpのコンビニ25店舗が参加する。このサービスはUber Eatsアプリからだけでなく、スマートフォンやインターネットへのアクセスがない人も電話で利用できる。
3つめのマーケットはブラジルだ。同国でUber Eatsはサンパウロのさまざなま薬局やコンビニ、ペットショップと提携し、必需品を家庭に届ける。
「処方薬はPague Menosの薬局チェーンで、グローサリーはShell Selectコンビニで、ペット用品はブラジルで最大のペットショップチェーンの1つであるCobasiで入手できる」としている。「数週間以内に他の州や都市でもサービスを立ち上げる計画で、新サービスはUber Eatsアプリで展開される」。
グローサリーストアとのタイアップはUber Eatsにとってこれが初めてではない。同社はすでにオーストラリアのスーパーであるColes(コールス)や、英国のCostcutter(コストカッター)ブランドと提携し、英国では独立系コンビニ600店がUber Eatsのアプリを通じて利用できるようになっている。
Uber Eatsはまた、世界中の独立系コンビニが自分たちでUber Eatsアプリにリストアップできるようにしている。しかし最新のタイアップは、さらに多くのブランドを取り込むもので、これは欧州やラテンアメリカでグローサリーをより広く提供することを意味する。フランスのCarrefourとのパートナーシップは、欧州における初の大手スーパーとの提携だ。
スペインでのフードデリバリーのライバルGlovo(グロボ)は、スペインを含むいくつかのマーケットでCarrefourとグローサリー配達の提携を結んでいることは記すに値するだろう。このためにUber Eatsはスペインで異なるパートナーと提携したと思われる。
公衆衛生の危機に見舞われている他のマーケットでグローサリーデリバリーの拡張を検討するのか尋ねたところ、Uber Eatsは世界中のスーパーやコンビニ、その他の小売などと提携する機会を模索している、とのことだった。
また、新型コロナウイルスパンデミックへの対応策の一環として、同社は全てのデリバリーをコンタクトレス(非接触)に切り替えた。注文の商品は玄関先かユーザーが指定した場所に置かれる。
Uber Eatsはまた、手指消毒薬や手袋、消毒手拭きが入手出来次第、ドライバーや配達員に提供していると話した。加えて、アプリユーザーには衛生を保つための最善の方法やウイルスの拡大抑制についてのガイダンスを案内しているとも述べた。
Uber Eatsはこれより前に、新型コロナウイルスに感染したり、感染拡大リスクのために公衆衛生当局によって自宅隔離となったドライバーや配達員に対し、14日分の経済援助を提供すると発表している。援助額は過去6カ月の平均収入に基づく。
このポリシーは4月6日に見直される。
画像クレジット: TechCrunch
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(翻訳:Mizoguchi)