大分空港を水平型宇宙港として活用するというもので、アジア初の試みとなる。今後準備を進め、早ければ2022年にも人工衛星を打ち上げる。
・従来の滑走路を活用
旅客機を改造した飛行機の主翼の下に空中発射ロケットランチャーワンを抱えて飛び立ち、上空でロケットを発射させるシステムを開発した。すでに軌道打ち上げテストの最終段階に入っている。
このシステムの特徴は、従来の滑走路を活用するのでさまざまな空港から打ち上げ可能な “モバイル型”であること。また、ロケット発射場を整備する必要がなく、コストを大幅に抑制できるというメリットもある。
・ANAホールディングスが支援
この斬新なシステムを初めてアジアに持ってくるのが今回の大分県との提携だ。Virgin Orbitは昨年6月にANAホールディングスと日本・アジア地域におけるパートナーシップを締結していて、大分県との提携も同ホールディングスがサポートした。
Virgin Orbitはすでに、英国西部にあるコーンウォール空港から2021年までにロケットを打ち上げる計画を明らかにしている。
通信や気象分析などを目的とする衛星の打ち上げ需要は近年増加傾向にあるが、米国、英国に続いて日本にも拠点を構えることでアジアの需要を取り込む狙いが透けて見える。
日本のロケット打ち上げといえば、鹿児島県にある種子島宇宙センターや内之浦宇宙空間観測所が知られている。そこに大分も加わるとなれば九州が日本における宇宙技術・産業のホットエリアになりそうだ。
(文・Mizoguchi)
- Original:https://techable.jp/archives/120745
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
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