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冬こそ青森! 極寒の銭湯で天国も地獄も見る!

Trip No.01
不老ふ死

東京発の東北新幹線降りたときから、新青森駅は雪の中。本州最北の地、青森県は、温泉ファンも唸る秘湯・名湯がたくさんあることで有名。銭湯・サウナ企画なのに、温泉!? と思うことなかれ。地元の人にとっては温泉こそ、わの(私の)公衆浴場。津軽弁のフレーズで「どさ」「ゆさ」とあるように(どこにいくさ? お湯さいくさ。の意味。日本一短い会話として有名)、温泉はとても身近な存在だ。そんな青森県の温泉は名称もスタイルもユニーク。なかでも欠かせないのが「不老ふ死温泉」と「酸ヶ湯」で、前者は荒ぶる日本海の中にあって、ネーミングもご利益高し。後者は八甲田にある国民保養温泉地第一号という記念もの。しかも近くには水温90度、硫黄を多く含んだガスが常時発生している「地獄沼」があるなど、聞いただけでもわくわくする。

天国の湯に浸かって地獄の沼を見る。ついでに温泉文化の中でも希少な「トド寝」も体験してみたい。今回は東北にルーツを持つライター早坂と、リンゴ名産地つながりの長野県人、下城カメラマンが冬の青森秘湯巡りに向かった。

折しもその日は暖冬の今年には珍しいぐらいの大雪。到着した新青森駅はまさに雪の中で、みんな無口だった。駅でレンタカーを借りて、五所川原を抜け、日本海沿いにクルマを進めること3時間弱。目的地、「黄金崎不老不死温泉」に到着した。

日本海に面する温泉宿、黄金崎不老不死温泉は、部屋数70部屋、レストランにバーラウンジ、屋内風呂、サウナ、露天風呂が充実した大型施設。白神山地の山の幸と、日本海の海の幸が両方楽しめる宿としても人気を博している。この温泉宿を一躍有名にしたのが海岸と一体化した露天風呂。まるで日本海の荒波が迫力をもって眼前に迫るよう。泉質は鉄分を含んだ塩化物強温泉で、黄金色の輝きを放つ。ザッパーン! と、寄せては返す波を背に浸かる露天風呂は、まさにこの世の天国。いつまでも元気でいられる不老不死の恩恵を受けたようだ。

夏の不老ふ死温泉もいいが、雪の時期は2倍増しの景観が凄い。雪・波・空による大自然の演出がびっくりするほどスペクタクル。温泉に浸かりながら東映映画のオープニング映像を独り占めできる。そんな黄金崎不老ふ死温泉に訪れてみては。

Information
エリア 深浦
名称 黄金崎不老ふ死温泉
住所 青森県西津軽郡深浦町大字舮作下清滝15-1
公式サイト https://www.furofushi.com/
料金 入館料:600円

 

海の中の露天風呂まで続く道。遮る建物がないので、むちゃくちゃ寒い(それだけ絶景ということ)。内湯で体を温めてから外に飛び出すのが吉。なお、このお風呂は混浴だが、女性専用エリアもある。

「日本海沿いに来たなら五能線に乗りたい」。鉄分たっぷりのお湯に浸かると、不思議と鉄道が気になり出す。雪板持って、五能線にぶらり途中下車の旅。

黄金崎不老ふ死温泉がある深浦駅から3駅離れた「驫木(とどろき)」駅で五能線を待ち、千畳敷駅までショートトリップ。五能線から眺める景色は、この鉄道でしか味わえないほど絶景。津軽国定公園の千畳敷は、1792年の地震によって出来た岩床の海岸。殿様が千畳の畳を敷いて。酒宴を催したとも言われる。岸壁に出来た氷のカーテンも圧巻!

一路、八甲田へ!


のぼせて卒倒!? いえいえ違います!
これ、“トド寝”なんです!

トド寝とは?
洗い場で寝ている姿が、まるで動物のトドのように見えたからその名が付いた。トド寝は豊富な湯量がある場所でこそできる入浴法で、湯船から溢れた温泉を背中で感じることができる。湯量が無いと、ただ倒れているだけなので要注意。

Trip No.02
トド寝

不老不死温泉を発ち、次に向かったのが青森県平川市碇ヶ関にある古遠部(ふるとおべ)温泉。携帯電話がつながらない山中を、これでもか…とひたすら進むとたどり着く、秘境中の秘湯だ。道は狭く、冬シーズンは当たり一面雪に覆われているので、景色が変わらなく感じる…。初めてだとかなり勇気がいるだろう。雪に慣れていない場所から来た人ならなおさらのこと。それでも温泉マニアが足繁く通うのには理由がある。

古遠部温泉は毎分500L出る源泉をそのまま使った温泉で、湯船から溢れたこぼれ湯を仰向けに寝て浸かる「トド寝」が有名。どうみてもお風呂の中で人が倒れている光景なので、知らずに入ると「のぼせて何かあったのでないか」と心配するほど。お風呂に入って、洗い場に出て寝る。その様子がまるでトド(アシカ科)のようなので、いつしかトド寝と呼ばれるようになったとか。

この雪深い温泉に訪れる人は後を絶たず、皆がケロリンの風呂桶を枕代わりにして横になる。しかも湯船で首まで浸かる、洗い場で寝るを繰り返すので、なかなか出ない。みんなでゴロゴロ過ごすのがこの温泉ならではの楽しみ方。実際に体験してみると、背中がほんのり温かく、長時間トド寝していてものぼせないのがよく分かる。それにケロリンの風呂桶の高さがちょうど良いことも初めて知った。

古遠部温泉には宿泊施設があり、温泉療法を求めて訪れる湯治客も多いという。日本全国から人々が訪れる雪国のトド寝温泉。一日中、お風呂のなかでゴロゴロしていたい、トドのように暮らしたい。そんな気持ちにさせてくれる、極上の場所だ。

Information
エリア 碇ヶ関
名称 古遠部温泉
住所 青森県平川市碇ヶ関西碇ヶ関山1-467
公式サイト http://www.furutoobe-onsen.com/
料金 入浴料:350円

 

豪快な源泉100%の湯。溢れ出るお湯のすべてが温泉だと考えると、贅沢なことこの上なし。大自然のポテンシャルの高さを感じる。来てよかったー!


雪不足でもここなら出来る!
八甲田で雪板温泉!

Trip No.03
八甲田

最後の目的地は八甲田山の酸ヶ湯(すかゆ)。昭和29年に国民保養温泉地第1号に選ばれた、由緒正しき温泉だ。160畳もの広さを誇る総ヒバ造りの大浴場「ヒバ千人風呂」は、見るも圧巻。浴場内に熱湯、冷の湯、四分六分の湯、湯滝の、源泉が異なる浴槽があり、効能によって入る順番や時間が変わるという。泉質は酸性で、長く浸かると目がしみるほど。300年ほど前に、鹿が傷を湯で癒やしていたという、言い伝えを持ち、当時の「鹿の湯」という呼び名が変化して、しかゆ、すかゆ、酸ヶ湯になったという(諸説あり)。

冬の豪雪シーズンにはスキー客で賑わうこの場所。我々取材班も雪板を持ってワイワイ楽しむうちに、いつしか、地獄沼へとたどり着いた。前日に黄金崎不老ふ死温泉でご利益を賜った我々だったが、地獄沼の光景に脚がビタっと止まる。90度の熱湯が流れ、硫黄のガスも噴出する。魚が生息できない強酸性の沼。豪雪地区の冬でも凍らない、まさに地獄の釜茹で状態。そんな地獄沼を遠目で見て…、すぐさま酸ヶ湯へと戻り、湯のなかで寒さと恐怖に震えた。

宿泊施設も伴う酸ヶ湯には、売店やレストラン、休憩所などがあり、日帰りでも利用することができる。版画家、棟方志功(明治36年〜昭和50年)が愛した場所とも知られ、棟方志功デザインの八甲田山バッジ(有料)は、温泉ファン、登山ファンのみならず人気だ。

かくして325kmもの青森秘湯旅を終えたふたり。温泉に浸かっては雪遊び。カラダが冷えたらまたお風呂で温まってを繰り返す。青森県にはユニークな温泉と、上質な雪がある。おじさん同士でもカップルでも、もちろん家族でも楽しめることうけあい。あまりにも濃厚な旅にリピート確実。また行きたい!

Information
エリア 八甲田
名称 国民保養温泉地 酸ヶ湯温泉
住所 青森県青森市荒川南荒川山国有林酸湯沢50番地
公式サイト http://www.sukayu.jp/
料金 入浴料:1000円

 

冬でも凍らない「地獄沼」
酸ヶ湯から歩いて5分程度の場所にある地獄沼。水温が高く、火山ガスも噴出されている。見た目には美しい沼だが、近くに寄るのは危険なので、遠くから眺めるだけにしよう。
ヒバ千人風呂で有名な大浴場。入り口は男女別に分けられているが、中は混浴。マナーとエチケットを守って入浴しよう。「混浴はちょっとハードルが高い…」という人には、 男湯・女湯に別れた玉の湯(館内の別風呂)もあるから安心。ヒバ千人風呂でも、時間によって女性専用になる。

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