GoogleやFacebookなど、日ごろからユーザーの活動情報を収集しているテック大手が、データを新型コロナの追跡に役立てようとしている。
Googleは最近、「コミュニティ・モビリティ・レポート」にて、ここ数週間での人の移動増減を視覚化した。
このほどFacebookは、集計データを視覚化できるツール群「疾病予防マップ」に新たなツールを追加。社会的課題解決にデータを役立てようとの取り組み、「Data for Good」の一環として、さまざまな研究機関をエンパワーする。
・データを活用してパンデミックの予測に
疾病予防マップでは、あるエリアの人が別のエリアの人と接触する可能性、人の移動範囲やつながりなんかを視覚化する。こういったツールを利用することで、対策による影響を調べたり、次に感染の拡がりがありそうなエリアを予測したりが可能になるという。
ちなみに、データは集約されて個人が特定できないような処理がほどこされている。
Facebookはまた、同社のプラットフォームを利用した調査機会を提供していて、ニュースフィード上部にアンケートへのリンクが表示される仕組みだ。
・カーネギーメロン大学が州単位の調査に活用
カーネギーメロン大学の「Delphi Research」グループがさっそくこの仕組みを活用しており、州単位で新型コロナの症状のある人に関するデータを収集しようとしている。
Facebookユーザーへのアンケートを通して信頼性の高いデータを大量に収集し、パンデミックの予測に役立てる意向だという。
Facebookはすでに、疾病予防マップを通して世界の研究機関にデータを提供しており、パートナーにはハーバード公衆衛生大学院や台湾の国立清華大学、イタリアのパヴィア大学などが含まれる。
巨大なデータの収集に関しては、これまで懸念が示されてきたわけだが、有事とあらばデータの提供に同意するユーザーも多いだろう。
参照元:Data for Good: New Tools to Help Health Researchers Track and Combat COVID-19/ Facebook
Facebook and Carnegie Mellon Team To Gather COVID-19 Symptom Data/ CMU
- Original:https://techable.jp/archives/121032
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:YamadaYoji