Web評論サイトの名門で老舗のRedditが、政治広告のポリシーを更新して、出稿後24時間は読者のコメントを認めて掲載する、とした。同社はまたr/RedditPoliticalAdsというサブサイトを開設して、そこに広告主やそのターゲティング、インプレッション(その広告が表示された回数)、そして広告キャンペーンに投じた費用などの情報を公開させることにした。
これについてRedditはこう言っている: 「政治広告の出稿者がこれを機にコメントでユーザーと直接関わることを強く推奨する」。広告主情報を載せるサブサイトには、2019年1月1日以降のすべての政治広告キャンペーンの情報が載る。
同社によるとこのポリシー変更と新たな情報サイトによって、「ユーザーが直接かつ透明に政治広告の出稿者とコミュニケーションし、重要な政治的問題を議論し、広告キャンペーンとその背後の政治組織に関する率直な知見を持てる機会を与える」、という。
Redditの広告ポリシーはすでに欺瞞的な広告を禁じており、政治広告はそのメッセージとクリエイティブなコンテンツをRedditが手作業でレビューする、としている。また、許容する広告はアメリカ国内からのみとし、また州やローカルのレベルではなく、全国レベルの広告しか認めない。
24時間のコメント期間を過ぎたら広告キャンペーンのサイズが急に大きくなることを、防ぐ手立てはあるか、というユーザーの質問に対してRedditは、「そのようなアクティビティがあれば広告は再レビューされ不採用になる」と答えている。
2020年の大統領選を前にして、ソーシャルメディアの政治広告に関するポリシーが、さまざまにアップデートされている。2016年の選挙で政治広告に対して何もしなかったことを厳しく批判されたFacebookは、それでもなお、政治広告に対するファクトチェックを拒否している。一方Googleは、性や年齢層、人種など層的特性によるターゲティングを制限している。そしてTwitterは、政治広告そのものを禁じている。
Politico誌のインタビューでRedditの法務担当副社長Ben Lee氏が、RedditがTwitterのようなポリシーを採用することはないだろう、と言っている。彼は、「政治広告を単に排除することは、この場合の正しいやり方ではない」、と言う。
そして彼によると、Redditのこの方針変更は「二つの重要なことを意味している。ひとつは政治広告に関する会話を奨励すること。そして第二は、透明性だ」、と述べた。