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AI画像認識で食事内容をモニターして糖尿病を改善するYes Health

Yes Healthは機械学習とコンピュータービジョンを利用して写真から食事の内容を認識し、糖尿病、肥満などの原因となる生活習慣を改善して医療コスト削減につなげようとしている。

AIテクノロジーをベースとしたYes Healthのアプローチに対して、Khosla Venturesがリードしたラウンドで600万ドルのベンチャー資金が投じられた。

Yes Healthのユーザーは毎日の食事内容をいちいちシステムに入力する必要がない。単に食事の写真を撮るだけでテクノロジーが入力を自動化する。同社のソフトウェアは画像からどういう食事か認識し、ユーザーやが健康管理の状況をモニターするのに役立つデータに変換する。

セールスポイントの一つはユーザーの使いやすさだが、もう一つは処理の全自動化だ。 人間の専門家が食事内容の報告を受けて判断するのではなく、コンピュータ・ビジョンがデータを生成し、システムが分析するため、サービスのコストが大きく削減できる。つまりユーザーが支払わねばならない料金も引き下げられる。

ファウンダーはPayPalの元幹部、Alexander Petrov(アレクサンダー・ペトロフ)氏で、自身が前糖尿病と診断されているという。Yes HealthはVirta HealthやOmadaなどが開発した療法を取り入れており、患者の自己管理を助ける。

ペトロフ氏は「他のサービスとの最大の違いは、ユーザー別のカスタマイズのレベルが高く、使い続けることが容易なユニークなシステムとなっていることだ。これを実現しているのが画像ベースの速攻アプローチだ…テキストが利用できるのはもちろんだが、画像を通じてデータをキャプチャし、システムに分析させ共有することができる」と述べている。

同社がスタートしたのは6年前だが、現在はカリフォルニア州の健康保険と医療のネットワークであるBlue Shield of Californiaなどと提携している。同氏は「Yes Healthには数万人の有料会員がいるが、目標は数百万人のレベルに達することだ」という。

消費者は健保などヘルスケア・サービスの一部または直接契約によってYes Healthを利用することができる。。同社は扱おうとしている市場は巨大だ。CDC(米疾病予防センター)のデータによると、2018年には3400万の米国人に糖尿病があり、8800万人が糖尿病予備軍だった。糖尿病患者の医療費は年間3270億ドル(35.兆円)という巨額に上る。一人当たりの医療支出も平均の2.3倍に達するという。

新型コロナウイルス(COVID-19)によるパンデミックでこうした問題は新たな深刻さを帯びてきた。研究によれば、糖尿病や肥満などは新型コロナウイルスの重症化のリスクを高め、死亡率の増加をもたらしている可能性がある。

Khosla Venturesの創立パートナーでマネージング・ディレクターのSamir Kaul(サミル・カウル)氏はYes Healthへの投資を発表した声明で次のように述べている。

「(新型コロナウイルスの流行で)米国人これまで以上に強くは健康を意識するようになった。デジタルヘルスはイノベーティブなテクノロジーにとって最も重要な市場の1つになっている。Yes Healthはモバイルアプリを駆使したAIベースのソリューションにより、糖尿病のような困難で費用のかさむ生活習慣病を改善することに実績を挙げている。これは(Khosla Venturesの)ヘルスケアに関する方針に沿うものだ」。

画像:Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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