モバイル通信調査会社のOpensignalは、日本の大手3キャリア(NTTドコモ、ソフトバンク、au)の通信速度などの品質を調査した「モバイル・ネットワーク・ユーザー体感レポート 2020年4月」を公開しました。
約22億回の測定結果によるデータ
Opensignalが公開したレポートは、NTTドコモ、ソフトバンク、auの3キャリアで使用されている約33万台モバイルデバイスの通信状況を約22億回測定し、動画再生、ダウンロード(下り)とアップロード(上り)の通信速度、遅延の長さなどについて集計した結果です。
「ビデオ・エクスペリエンス」はソフトバンクが首位
ビデオのストリーミング再生時に、画質、ビデオの読み込み時間、失速率を考慮したビデオ品質を判定した「ビデオ・エクスペリエンス」では、ソフトバンクが80.3点を獲得してトップでした。
2位のauが77.5、3位のNTTドコモが77.0で、いずれも「Excellent」に分類される75点を上回っています。
音声アプリの音質評価で首位はソフトバンク
LINE、WhatsApp、Skype、Facebook Messengerなどの「オーバー・ザ・トップ(OTT)」音声サービスの音質をユーザーが評価した「音声アプリ」では、首位のソフトバンクが83.8、2位のNTTドコモが83.6、3位のauが83.5と、接戦となりました。
ダウンロード速度はドコモが52.7Mbpsで首位
ダウンロード速度では、NTTドコモが52.7Mbpsで首位に立ちました。以下、auの48.1Mbps、ソフトバンクの42.7Mbpsと続きます。
Opensignalは、初期の5Gサービスが5Gと4Gの信号を同時接続する方式が用いられるため、5Gの通信速度向上には4Gネットワークが重要だ、とコメントしています。
アップロードはNTTドコモとソフトバンクが僅差
アップロード速度は、ダウンロードと比べると各社とも低速でした。
NTTドコモの10.3Mbpsにソフトバンクの10.0Mbpsが僅差で続き、auがやや離れて8.2Mbpsでした。
遅延が短かったのはソフトバンク
通信時の応答の遅延時間は、少ないほど待ち時間が少なく、快適な通信が可能です。
最短はソフトバンクの36.2msで、NTTドコモとauを引き離しています。NTTドコモは42.4ms、auは44.3msでした。
4G利用率は3社とも97点以上
4Gネットワークに接続できている割合を示す「4G利用率」は、auが99.0でトップですが、3社とも97点以上と非常にレベルが高く、ほぼ常時4Gが利用可能であることがわかります。
4G通信でカバーされているエリアを、ユーザーが10点満点で評価した「4Gカバレッジ・ユーザー体感」は、NTTドコモが9.7点でトップ、2位がauの9.1点、3位がソフトバンクの8.3点でした。
なお、Opensignalは、福岡、川崎、神戸、京都、名古屋、大阪、さいたま、札幌、東京、横浜の10都市についてもレポートを公開しています。
Source:Opensignal
(hato)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-283818/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania