元OperaのCEOであるJon von Tetzchner(ジョン・フォン・テツナー)氏によって立ち上げられたブラウザーのVivaldi(ビバルディ)は、長い間パワーユーザー向けの、高度にカスタマイズ可能なChromeやFirefoxの代替品として位置付けられてきた。米国時間4月22日、同チームは、トラッカーならびに広告へのビルトインブロッカーを備えたデスクトップブラウザーのバージョン3.0をリリースし、Android版ブラウザーもベータ版を卒業した。
競合するブラウザーと同様に、Vivaldiは、ユーザーが個々のウェブサイトに対して簡単にオンとオフを切り替えることができる3つのブロックレベルを提供する。ただし、これらのブロックレベルは比較的単純なものだ、すなわちトラッカーをブロックする、トラッカーと広告をブロックする、またはブロックを無効にするの3種類だ。たとえばEdgeのような競合ブラウザーは、トラッカーをブロックするためにもうすこし細かいオプションを提供しているが、私はVivaldiが時間をかけて、同様のスキームを採用することを期待している。
これまでVivaldiチームは多くの場面で常に、広告ブロックは拡張機能に任せると発言していたものの、昨年の半ばには極めて煩わしい広告をブロックするオプションが本体に追加された。また、トラッカーをブロックすれば十分なプライバシー保護が提供されると同社は指摘するものの、本日の更新では、拡張機能のダウンロードなしに実質的にすべての広告をブロックするユーザーオプションも提供した(ChromiumベースのブラウザーであるVivaldiは、すべてのChrome拡張機能をサポートしている)。
また、デスクトップバージョンの新機能は時計だ。間違いではない。時計だ。普通ユーザーが使っているデスクトップにはもちろん時計が備わっていることを考えると、それは奇妙な機能のように聞こえるかもしれない。とはいえVivaldiの他のすべてのものと同様に、a)それは削除することができるし、b)ポモドーロまたはその手の生産性向上テクニックに興味があるならタイマーをセットアップすることもできる。また、なにしろVivaldiなので、あらゆる種類のカスタムアラームやカウントダウンタイマーも設定することができる。
Android5以降で一般利用が可能になったモバイルバージョンについては、多くのユーザーがモバイルとデスクトップ間でブックマーク、パスワード、閲覧履歴を簡単に同期できることを期待していることを考えると、おそらく最も重要なことは、それが提供されるということだ。他のブラウザと同様に、同期する対象を選択できる。
デスクトップ版と同様に、Android版Vivaldiにもトラッキングならびに広告のブロッカーが搭載されている。組み込みのスクリーンショットツールとVivaldiノートのサポートもあり、これらもデバイス間同期される。
モバイルブラウザーは、オプションが豊富なデスクトップバージョンほど柔軟ではないものの、それはおそらくモバイルブラウザーに求められているものではないだろう。しかし、デスクトップ版にも対応できる安定したモバイルブラウザを持つことは、Vivaldiにとって大きな意味を持ち、これまで傍観していたユーザーたちがもう一度見直す理由になるかもしれない。
初めから、Vivaldiのような柔軟性を提供してくれるブラウザは他にない。
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(翻訳:sako)