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新型コロナがスマホ生産を直撃、Q 1は前年同期比10%減の2.8億台

台湾の調査会社TrendForceは、2020年1〜3月期の世界のスマートフォン生産台数が新型コロナウイルスの影響で前年同期比10%減の2億8700万台だったと発表した。

第2四半期以降はサプライチェーンが復活し、経済活動も再開するものの、経済後退から需要が落ち込むことが予想され、予想年間生産台数を前年比11.3%減の12億4000万台に下方修正した。

・過去5年で最少

TrendForceが4月30日に発表したレポートによると、Q1の2億8700万台という数字は過去5年間で最も少ない。工場の閉鎖やサプライチェーンの混乱などを理由として挙げている。

マーケットシェアをみると、トップはSamsungで23.3%を占めた。同社のスマホ組立工場の大半はベトナムとインドにあり、またQ1に新型コロナの影響が最も大きかった中国でのマーケットシェアは2%にすぎない。それでも生産台数は6530万台と前年同期比9.9%減となった。

マーケットシェア第2位はHuawei(16.4%)、第3位はApple(13.5%)だった。

・Q2は前年比16.5%減予想

第2四半期の生産については、TrendForceは前年同期比16.5%減の2億8700万台と、「これまでで最も大きな落ち込み幅」を予想している。通年では、これまでに発表していた予想を撤回し、11.3%減の12億4000万台へと下方修正した。

たとえば、Appleに関しては、新型コロナ前には今年2億台のiPhone生産を見込んでいたが、Q1の生産台数は3790万台にとどまっている。これは前年同期比8.7%減だ。

また、レポートでは「Appleの製品は比較的高価格帯で、主な販売マーケットは欧州と米国だが、これらの地域はまだ新型コロナ渦中にある」とし、影響がしばらく残るとの見方を示した。

すでに始まった経済後退は今後さらに深刻化するとみられ、各スマホメーカーにとってタフな1年になることは間違いない。

TrendForce

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