使用する部品を最小限に抑え、組み立ても簡単、そして製作コストは400ドル(約4万3000円)と桁違いの安さが魅力だ。
使用部品を最小限に
開発するにあたってDally氏が念頭に置いたのはシンプルさ。素早く、低コストで作れるようにという狙いだ。実際、主要部品は比例ソレノイドバルブとマイクロコントローラーの2つとなっている。そして「その他の部品も普通に購入できたり、3Dプリンターで作れたりするもの」とのこと。
Dally氏がプロトタイプで使用した材料の費用は400ドルで、3Dプリンターを使うなどすればコストはもっと抑えられるという。参考までに、Nvidiaのブログには「従来の人工呼吸器は2万ドル(約210万円)以上する」と書かれている。
緊急使用許可を申請へ
もちろん、医療で使うだけに機能性が何よりも重要だが、この点に関してはすでに肺シミュレーターを使ったテストできちんと作動することが確かめられた。そしていま米食品医薬品局(FDA)の緊急使用許可の申し込み作業を行なっているという。
Dally氏は「人工呼吸器が足りなくなるほどに重篤な患者が増えないことを祈っているが、もしそうでなかった場合、つまり治療を受ける必要のある患者が増えたときに『こうしたものがある』というふうに準備しておきたかった」と語った。
FDAの許可が降り次第、実際の製造を模索するとしている。
(文・Mizoguchi)
- Original:https://techable.jp/archives/123283
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:mizoguchi