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新型コロナ禍だからこそ需要あり? 2020年Q1のスマートウォッチ出荷台数は20%増

新型コロナウイルスが全世界で猛威をふるういま、景気のいいニュースはそう多くない。多くの企業が活動を停止した結果、経済が麻痺し、また外出が制限されていることもあって物が売れない。

しかし例外もある。米調査会社Strategy Analysticsがこのほど発表したレポートによると、2020年第1四半期の世界のスマートウォッチ出荷台数は前年同期比20%増の1400万ユニット近くに達した。

大半がオンライン販売

レポートによると、今年1〜3月に世界中でスマートウォッチ1370万ユニットが出荷された。昨年同期は1140万ユニットが出荷されていて、20.2%増えたことになる。

今年1〜3月というと、新型コロナ感染が中国から始まって、アジア諸国、欧州、北米と急速に広がり、多くの都市で外出が制限された。そうした状況を反映し、出荷されたスマートウォッチの多くがオンライン販売によるものという。

Strategy Analysticsのアナリストは「新型コロナによるロックダウン中、多くの消費者が健康やフィットネスをモニターするのにスマートウォッチを活用しているのではないか」と指摘している。

トップはApple

メーカー別に見ると、トップはAppleで760万ユニットを出荷した。マーケットシェアは55.5%と昨年同期の54.4%からわずかに伸ばした。

2位はSamsungで190万ユニットを出荷し、シェアは13.9%。そして3位には110万ユニットを出荷したGarminが入った。出荷台数は上位2社にかなり水を開けられているが、出荷台数の増加率(昨年同期比)は37.5%と、Appleの22.6%、Samsungの11.8%を大きく上回っていて、勢いがあることがうかがえる。

ちなみに上位3社以外のメーカーの出荷は310万ユニットで前年同期比14.8%増だった。

多くのスマートウォッチにフィットネストラッカー機能や睡眠追跡機能、心拍計測機能などが搭載されている。命を守るために外出が制限されている今だからこそ、健康をサポートするガジェットに消費意欲が向かったといえそうだ。

ただ、第2四半期以降は経済後退の影響が強く現れることが予想され、スマートウォッチの出荷台数も予断を許さない。

Strategy Analystics

(文・Mizoguchi)

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