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新興市場向けInstagram Liteが公開終了、ただし再出発する模様

新興市場向けのInstagramアプリとして2年間公開されてきたInstagram Liteがひっそりと消えた。ケニア、メキシコ、ペルー、フィリピンなど、Instagram Liteアプリが公開されていた国で以前はGoogle Play Storeの上位にランクインしていたが、4月13日にはチャートから姿を消した。Instagram Liteアプリを使うと「Instagram Liteのサポートは終了しました」というメッセージが表示され、通常のInstagramアプリが案内される。

Android系ニュースサイトのAndroid Policeが、最初にInstagram Liteの終了を報じた。その後、TechCrunchではInstagramの親会社であるFacebookに詳細を確認していた。

Facebookの広報担当者は「我々はInstagram Liteアプリのテストを縮小している。Instagramの最新バージョンで、お気に入りの人々や物事とつながることができる」と述べた。

Instagram Liteは、2018年に特に発表などはされずにGoogle Play Storeに登場した。「Lite」と名乗るほかのアプリと同様に、Instagram Liteの目的はモバイルデバイスのストレージ容量をあまり消費しないようにアプリの容量を減らすことだった。これは特に、容量の懸念がある新興市場のユーザーへの配慮のためだ。Instagram Liteアプリの公開時の容量は573KBで、32MBのInstagramアプリのおよそ55分の1だった。

スリムなInstagram Liteアプリでは、Instagramと同じように写真を選んでフィードやストーリーに投稿したり、Exploreページでコンテンツを見たりすることができた。ただし、ビデオを投稿したり友達にダイレクトメッセージを送ったりする機能はなかった。

2018年6月28日に、Instagram Liteは初めてメキシコで配信された。メキシコが同アプリの全インストール数の62%と過半数を占めている。アプリ調査会社のSensor TowerがTechCrunchに共有したデータによると、これまでにメキシコでInstagram Liteはおよそ440万回ダウンロードされた。2番目に大きい市場はフィリピンで全インストール数の14%、さらにケニアが12.5%、ペルーが12%と続く。

これらの国では「Lite」アプリの需要が高いため、Instagram LiteはGoogle Play Storeの上位にランクインすることができた。ケニアではGoogle Play Storeの「ソーシャル」カテゴリーの8位、ペルーでは12位、メキシコでは15位、フィリピンでは22位になった。

4月15日までにInstagram Liteアプリはすべてのランキングから消え、同社はこれらの国でアプリを削除したことを認めた。

アップデートの計画があるときにアプリが完全に引き上げられることは珍しいが、FacebookはInstagram Liteを準備中であるとTechCrunchは見ている。

このアプリはずっと「テスト」と位置づけられていたが、同社はこれまでに学んだことを生かしてInstagram Liteの新バージョンを開発する計画だ。いつ公開されるかは不明だが、新バージョンは現在作成されている。

Facebookは、Instagram Liteのほかにも「Lite」アプリをいくつか提供している。2015年にはFacebook Lite、2016年にはMessenger Liteを公開した。Uber、Tinder、Spotify、Twitterなどの大手テック企業も新興市場向けに「Lite」版などと呼ばれるアプリを提供している。Googleは「Go」というブランドで展開している。

しかし多くの「Lite」アプリとは異なり、Instagram Liteはこのアプリのターゲットと考えられる規模の大きな新興市場にはまだ提供されていなかった。例えばインド、インドネシア、ブラジルなどだ。しかしこれは今後変更される可能性がある。

当面、LiteユーザーにはメインのInstagramアプリが案内される。あるいはスマートフォンからウェブでInstagramを利用することもできる。

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(翻訳:Kaori Koyama)

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