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米政府、Huaweiへの半導体供給ラインを切断〜米中摩擦悪化か

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米トランプ政権は現地時間5月15日、米国のソフトウェアおよび技術を利用して製造された半導体を、政府が定めた禁輸リスト入りしている企業に許可なく販売することを禁じる新ルールを発表しました。これはHuawei Technologiesへの半導体供給を断つのが狙いです。

HuaweiだけでなくTSMCにも影響

米商務省は新ルールについて、米国のソフトウェアおよび技術により生産された半導体を、Huaweiが米国の輸出規制の網をかいくぐって購入するのを阻止するため、と明言しています。
 
新ルールはHuaweiはもちろん、Huawei傘下の半導体メーカーHiSilicon向けに半導体を供給する、台湾TSMCにも影響を与えます。TSMCは先日、米アリゾナ州への半導体製造工場建設を発表したばかりです。

Huaweiが禁輸措置を回避できないようにするのが狙い

Huaweiは2019年5月、禁輸措置対象のリスト(エンティティリスト)入りしましたが、その後も米国発のソフトウェアと技術を利用して設計・製造された半導体を自社製品に利用してきました。
 
しかし新ルールの制定により、今後TSMCなどの外国企業が米国の半導体製造装置を用いて製造した半導体をHuaweiやHiSiliconに供給するには、事前に米商務省から認可を受ける必要が生じます。
 
ウィルバー・ロス商務長官は新ルールの制定は「米国の安全保障に有害な活動に、米国の技術が悪用されるのを防ぐため」とし、Huaweiが米国による禁輸措置を回避できないようにするため、とも述べています。

半導体製造装置トップ10、4社が米企業

商務省によると、現在製造中のウエハーについては、5月15日より120日以内にHuaweiへ出荷されるものに限り、許可されます。チップセットは15日までに生産が完了しているもののみ、出荷が認められます。
 
米VLSIresearchによる2019年の半導体製造装置メーカー売上高ランキング・トップ15によれば、1位Applied Materials、4位Lam Research、5位KLA、8位Teradyneと、トップ10位内に米国企業4社がランク入りしています(欧州企業が2社、日本企業が4社)。
 
今回の米政府による新ルール設定により、米中摩擦がさらに悪化すると見られています。

 
 
Source:Reuters,CNBC
(lunatic)

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