そこでドイツ地球科学研究センターの科学者が考案したのが、光学カメラとサーマルカメラを搭載したドローンを使った観察だ。実際にテストで飛ばしたところ、溶岩の流れのパターンなどをとらえることができ、その成果をこのほど公開した。
クレーターの表面温度を把握
調査フライトを複数回実施し、高解像度の写真とサーマル画像をその都度撮影。画像からはクレーターの表面温度が把握でき、写真をつなげることで溶岩の動きやそのパターンをとらえることができた。
差し迫った噴火の予測も
さらに重要なことには、こうした画像データは溶岩が流れる方向を予測したり、溶岩ドームの大きさの変化などから大きな噴火が差し迫っているかどうか予想したりするのにも役立つという。
また、研究チームはそうしたデータをもとに、特別なコンピューターアルゴリズムを使ってセンチ単位の精度の3Dモデルも作成。こちらは、より立体的、包括的に火山の状態を把握するのに役立つとのこと。
地上からは入手し得ないデータの活用によって、調査・研究の幅が広がり、深い洞察が得られるのは間違いない。活火山を多く抱える日本にとっても検討に値するアプローチといえそうだ。
(文・Mizoguchi)
- Original:https://techable.jp/archives/125958
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:mizoguchi