2019年、人生初のフルマラソンに挑戦したビギナーランナーで、次の目標もまた完走というレベルです。
そんなビギナーでも、シューズの好みは当然ながらあります。あまりふわふわしたクッション性のあるモノは得意ではなく、どちらかというと自分の脚にある程度負荷がかかるような芯のあるシューズがトレーニング時には好みです。そんな時に知ったのが“3Dプリンターで作られたソール”を搭載したシューズ。聞いただけで試してみたくなりますよね。
未来感がハンパないシューズはどんな履き心地なのか。それを知りたくて、アディダス「4D ラン 1.0」(3万800円)を試してみることに。
実際にトレーニングで履いてみたところ、想像のさらに先を行く履き心地のランニングシューズでした。
■抜群の足馴染み
一般的なソールは、1枚板が入っているような“シューズを履いている”という感覚なのに対して、この靴はソールと足の裏が一体となったような感覚。足の裏全体で地面を踏んでるような印象です。素足感覚の足馴染みにクッション性が加わった、そんな履き心地。
流行りのバネのような浮遊感ではなく、芯のある弾力性とほどよい反発力があります。クッション性が高いシューズは靴に走らされているような勝手に足が前に行く感覚がありますが、このシューズは自分の足で走ってるという意識が生まれやすくトレーニングには最適なシューズです。そして以前のモデルより40gも軽量化されています。
大抵のシューズの履き始めは、それまでとは違う箇所が筋肉痛になったり、足の裏が痛くなったりと、履きなれるまでに時間が必要でした。けれどこのシューズは、順応のスタート地点が他の靴よりも早かったように感じます。なによりもアッパーのニット素材のフィット感が最高。窮屈でいて隙がないしっかりとしたホールド感、そして通気性があり、最初に足を入れた時は履き心地で笑顔がこぼれました。
■快適な走り心地を実現する革新的なミッドソール
このシューズの一番の特徴はミッドソール。アディダスが17年間にわたり蓄積してきたアスリートの走行データの分析結果をもとに、米Carbon社の3Dプリント技術“デジタルライト合成”で開発されたものです。足の動きに合わせた緻密な設計により、あらゆる角度からの着地の衝撃を吸収し、効率良く自身のパワーへと変換してくれます。
アウトソールには耐久性の高いコンチネンタルラバーを採用。均一な高さでラグがあるため接地面にムラがなく、体重移動もスムーズ。またグリップ力もあるため最後の蹴り足まで力を込められます。蜂の巣のようなラグで前後左右に滑りにくくなっているのもポイントです。
■やみつきになるニットアッパー
アッパーは、もうアディダスの定番となっている“プライムニット”。スタンスミスにも採用されるなどランニングシューズの枠を超えて使われています。そして今さらなんですが、やっぱり履き心地がバツグン! 足を包むようなフィット感とホールド感を一度体験してしまうと、ニット以外のアッパー素材はもう考えられない。
■普段履きでも当然気持ちいい!
存在感のあるシューズはファッションを成立しやすくしてくれます。このシューズも、もちろん人混みの中でも目を引く存在感を放ちます。履いていたら、そのソールすごいねなんて言われること間違いなしです。
ジョガーパンツやスキニーなどのタイト系のパンツと相性がいいと思います。ただし普段履きとしてはハイスペック過ぎるほど気持ちがいいので、普通のスニーカーに戻れなく危険性アリです(笑)。
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新しいシューズに足を通す時は、新しいゲームを始める時のような、翌週のジャンプをフライングゲットして読むような、そんなワクワク感があります。そしてこのアディダス「4D ラン 1.0」にはその感覚をより大きく感じます。
履いてみたい、走ってみたいと思わせる最先端の技術を取り入れるあたりはさすがです。カーボン入りやウルトラブーストのような推進力強めの方向ではなく、自分の脚で走っている感覚が好きな人にはオススメのランニングシューズではないでしょうか。
>> アディダス
取材・文/宇田川雄一
- Original:https://www.goodspress.jp/reports/294506/
- Source:&GP
- Author:&GP