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成功報酬型でコロナ時代の飲食業を支援、「シンクロライフ」運営が2.8億円を調達

写真右からGINKAN代表取締役CEO 神谷知愛氏、同CTO 三田大志氏

グルメレビュー投稿や加盟店利用で暗号通貨が貯まるグルメSNS「シンクロライフ」を運営するGINKANは6月2日、MTG Ventures、ギフティ、オリエントコーポレーションなどから総額約2.8億円の資金調達を実施したことを明らかにした。今回の調達は同社にとってシリーズAラウンドに当たり、これまでの累計調達額は約4億円となった。

シンクロライフはグルメSNSとして、レストランの口コミ投稿・閲覧機能のほか、AIが口コミを分析してユーザーの嗜好に合ったレストランをレコメンドする機能を備える。ユーザーは、投稿やレストラン利用により暗号通貨「シンクロコイン(SYC)」をアプリ内のウォレットに貯めることができ、貯まったシンクロコインをギフティが提供する「giftee for Business」のeギフト購入に使うことが可能だ。

「シンクロライフ」アプリ画面イメージ

飲食店側は、初期費用・月額費用0円、売上の5%の成功報酬で加盟店として参加ができる仕組みとなっている。

シンクロライフのスキーム

インバウンド重視からリピーター見直しへシフトした飲食業界

新型コロナウイルス感染拡大にともなう自粛要請や、緊急事態宣言の発令により、特に都市部の飲食店では営業を自粛したり、テイクアウト販売への転換を余儀なくされていた。

GINKANでは5月1日から、シンクロライフへのテイクアウト商品情報の無料登録を受付開始。同時にユーザーが、情報を掲載した飲食店のテイクアウト利用やレビュー投稿などで飲食店を応援することで、将来のイートイン来店時に利用できる優待券を受け取ることができる機能を追加した(優待券配布はシンクロライフ加盟店が対象)。

また5月28日には、テイクアウト対応店舗をAIがレコメンドする機能も追加。食レビューにもテイクアウト情報の投稿が可能になったほか、タイムラインにもテイクアウト特設フィードを追加した。

テイクアウト情報、レビュー掲載に対応したシンクロライフ

GINKAN代表取締役CEOの神谷知愛氏は、この3月から5月にかけての消費者・飲食業界それぞれの変化について、次のように述べている。

「まず消費者のほうでは、テイクアウト対応店舗が増えたこともあり、“食”の消費方法として、あまり経験がなかった人でもテイクアウトを体験する機会が増えた。またSNSユーザーの動向は緊急事態宣言前の3月から既に変化していて、アクセスの良い街から住居の多いエリアへと投稿・行動はシフトしていた」(神谷氏)

飲食業界の方でも2つの変化があったと神谷氏は言う。「飲食業界というのは従来売上が大きく変動しない業界だが、コロナショックのスタートからウィズコロナに続く過程で大きく売上が変動したことで、固定費が注目されるようになった」(神谷氏)というのが1つ目の変化だ。

「固定費が必要なマーケティングの需要が低下している中で、成果報酬でマーケティングが可能なシンクロライフのような仕組みの需要は上がっている」と神谷氏。実際、4〜5月はリモートのビデオ会議で営業を行っていたGINKANだが、営業活動は増えたそうだ。

もう1つの変化は、飲食店から見た顧客のターゲットだ。「感染拡大前は、一見客、特にインバウンドの顧客に対する戦略が立てられてきたが、今は固定客・リピーターが見直されて、一定以上の割合がないといけないという見方になっている」(神谷氏)

コロナ禍で飲食店の状況は2極化していると神谷氏は言う。「固定客やファンがついている店、地域密着型の店はこの状況でも強い。緊急事態宣言で大幅な営業自粛が始まるまでは、それほど大きく売上を落としていない。4〜5月の緊急事態宣言発令はさすがに影響が大きかったが、宣言解除後、売上が戻らない店もあれば、100%近くまで戻したところもある」(神谷氏)

今後、緊急事態宣言が解除されたとしても、公的な会食などが一気に戻るわけではないだろう、と神谷氏は見ている。「宣言解除で『まずどこへ行こうか』となったときは、好きな店、いつも通っていたところが選ばれる。せっかく外食するなら質を重視したい、という動きは5月後半ごろからあり、しばらく続くのではないか」(神谷氏)

アフターコロナまで活用できるサービス提供で飲食業界に貢献

「消費者・飲食業界両方の変化に対して、GINKANとしては、成功報酬で利用できるCRMプラットフォームとして対応していけると考えている」と神谷氏は話している。新型コロナ感染拡大の影響についても「我々はまだ駆け出しで、これから伸びるところなので、インパクトもそう大きくなかった。指標などもそれほど変わっていない」という。

神谷氏は、今回の調達資金の使途について「アプリ機能、飲食加盟店向けサービス拡充のための開発と、サービス認知、ユーザー獲得のためのマーケティング費用などに充てる」とコメント。また、「新型コロナウイルスの感染拡大で大きな影響を受ける飲食業界のためにも、アフターコロナまでを一気通貫で活用いただけるサービス提供に取り組み、飲食業界の未来に貢献していきたい」とも述べている。

GINKANの本ラウンドにおける第三者割当増資の引受先は以下の通りだ。

GINKANは、2月18日にギフティのeギフトとの連携を発表しているが、「今後さらに各社との連携を深めていく」としている。神谷氏は「大手との事業連携も進んでおり、近く発表できるだろう」と述べており、「株主とはシナジーもある。我々だけでは取り組めない課題に、今ラウンドでは全力で取り組む」と語った。

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