転職系のビジネスSNS「Wantedly」を運営するウォンテッドリーは6月2日、チームマネジメントツール「Pulse」のアルファ版の無償提供を開始したことを明らかにした。これは同社のエンゲージメント領域の新事業の第3弾で、Wantedlyの有料プランを利用している企業は追加料金なしで利用できる。ただし、利用には申し込みが必要。
Pulseで利用できる主な機能は以下の2つ。
コンディション管理機能「調子どう?」
称賛機能「さすが!
自社の価値観を体現した人に対し、会社ごとに設定したハッシュタグをつけて本人宛てに称賛メッセージを送ると、送ったメッセージがバリュー名がついたチャネルに自動集約。称賛を送った数、送られた数などが管理画面上に集約され、バリューの浸透具合を可視化できる。
なおミニアプリでは、Slackの管理者権限とは別にPulseの管理者権限を付与しているため、Slackの管理者であってもPulseの管理者権限がないと他の従業員のデータは参照できないようになっている。
同社はPulseを開発した背景として「会社の大小に関わらず、バリューが浸透する会社・組織を増やしたい」とのこと。「Pulseは、仕事で日常的に使うチャットを通して、従業員の向かう方向性を束ね、自律して同じ価値に向かう強いチームを生み出します。スタートアップであれば、Pulseがバリューを考えるきっかけになり、育てていくことをサポートします。大企業であれば、バリューを浸透させるフックとなる仕掛けを提供できればと考えています」と語る。
同社はまた、エンゲージメント事業を進めるうえでWantedly利用企業の経営者や人事・採用担当者などにアンケートを実施し、177社から得られた回答を公開した。従業員エンゲージメントについて課題を感じると回答した企業は92%と非常に多く、中でもバリュー・ミッション浸透に課題を感じているこことがわかったそうだ。
また、組織課題の解決のために67%の企業がコミュニケーション機会の増加に取り組んでいるという。さらに、回答企業全体では92%がチャットツール利用しており、利用割合が多かったのはSlackで67%という結果になったという。
ウォンテッドリーは、Wantedlyのほかにも会社訪問アプリ「Wantedly Visit」、つながり管理アプリ 「Wantedly People」といったサービスを開発・提供。2020年3月以降はエンゲージメント領域の新事業を次々とリリースしており、従業員の挑戦を支援するための従業員特典サービス 「Wantedly Perk」、社内報サービス「Internal Story」が利用可能になっている。
Wantedly Perk
Internal Story
関連記事
・ウォンテッドリー、従業員が様々なサービスを割引価格で使える「Wantedly Perk」のベータ版を公開
・Wantedlyに「社内報」機能が登場、記事を通じてメンバー間で思いや考えを共有可能に
- Original:https://jp.techcrunch.com/2020/06/02/wantedly-pulse/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Hiro Yoshida