Apple時代にiPhone4、4sに搭載のApple A4、A5チップの設計を手掛けたチップデザイナーのジム・ケラー氏が、一身上の都合でIntelを辞任したことが明らかになりました。
流動的となったIntelの開発計画
天才エンジニアとも呼ばれ、業界の勢力図を変えてしまうような製品開発をすることで知られるケラー氏は、AMDなどで務めた後2004年にP.A.Semi移籍しました。2008年に同社がAppleに買収されると、ケラー氏はそのまま移籍し、Appleのチップデザイナーとなりました。
2018年にIntelに移籍し、システム・オン・チップ(SoC)の開発など、シリコンエンジニアリング全般を指揮する上級副社長に就任したケラー氏でしたが、Intel辞任が現地時間の6月11日に発表されました。
辞任後6カ月間はIntelのコンサルタントを務めるとのことですが、「Intelのプロセッサとプロセスノードの計画は、流動的になるか、崩壊するだろう」Rosenblatt Securitiesのアナリスト、ハンズ・モゼスマン氏はコメントしています。
現行プロジェクトが行き詰まったのが原因か
ケラー氏が辞任したのは、「Intelでの現行プロジェクトが行き詰まったか、Intelの懐古主義的な人々が技術の実装を拒絶したから」と、モゼスマン氏は推測しています。
Appleは今後、MacにこれまでのIntelベースのチップではなく、省電力に優れたARMアーキテクチャベースのチップを搭載する可能性が指摘されています。
日本時間6月23日午前2時から開催予定の「WWDC 2020」では、ARM搭載Macへの移行計画が発表されるとの噂もあり、早ければ2020年内にARM搭載MacBookの発売が実現するかもしれません。
Source:Intel via Bloomberg
Photo:Intel
(lexi)
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