東京地下鉄株式会社(東京メトロ)は、新型コロナウイルス感染症の感染予防対策として、駅社員や清掃員による駅構内の消毒をおこなっている。
同社は、この消毒作業をより効果的かつ効率的に実施すべくロボット活用の検討を進めており、株式会社ZMPが開発した無人警備・消毒ロボット「PATORO」を用いた駅構内消毒の実証実験を実施した。
課題は高さ調節
同実験において「PATORO」は、事前に取得した駅構内3Dマップをもとに、設定された対象物まで移動し低速移動しながら消毒液を噴霧することに成功。
しかし、消毒液を散布する高さの自動調節ができないなどの課題も浮上した。今後はこうした課題の再検証をおこなうとともに、今回対象外となった券売機、改札機、昇降機などの精密機器への消毒対策も検討していくとのことだ。
環境に馴染むロボット3兄弟とは?
「PATORO」は、ZMPが展開する「Life Robot Brothers-低速自動運転ロボット三兄弟-」のラインナップのひとつで、同社が保有する自律移動技術を応用したロボットだ。人の歩行程度の低速自動運転ができることと、決められたルートを自動走行する際に障害物を避けたり一時停止したりできることで安全性を確保している。
「Life Robot Brothers-低速自動運転ロボット三兄弟-」は他に宅配ロボ「DeliRo」、移動のパートナーロボ「RakuRo」を展開しており、いずれも低速で自律走行し、周囲とのコミュニケーションをとれる生活に馴染むロボットとして活躍中だ。
3種類のロボットはそれぞれ特徴がある。今回登場した「PATORO」には電動散布器が搭載され、「DeliRo」には3タイプから選べるボックス(1ボックス・4ボックス・8ボックス)があり最大積載量は50kg。「RakuRo」は、3種類のなかで唯一人を運べるロボットだ。
これらのロボットは人手不足解消や非対面・非接触推進に貢献するかもしれない。
- Original:https://techable.jp/archives/128416
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口