米国時間6月22日にApple(アップル)はWWDCで基調講演を行った。事前録画されたビデオで幅広いテック業界の人びとを説得しようとするバーチャルイベントだ。
TechCrunchはクパチーノ発の最新情報について山ほどの記事を載せているが、イベント中のアップル株価の動きにも注目した。これはTechCrunchの伝統であり、イベントの最中に同社株がはさほど大きく取引されることはないが続けている(未訳記事)。
しかしアップルには他の船(企業)を揺らす能力があり、2018年のハードウェアイベントでApple Watch Series 4が発表された後、Fitbit株が暴落したときに我々はそれを認識した。というわけで、この短い記事はアップル自身の株価だけでなく、他の誰が影響を受けるかにも注目する。
講演中の株価状況
WWDC基調講演が終わところで、この長尺のビデオ講演による株価の変化を時間とともに示した。
ここから何を読み取ればいいのかわからなくても、心配ない。実際のところ、このグラフの分析は少々難しかったため、本誌はアップルの発表ごとにそのニュースが投資家にどう影響を与えたかを調べてみた。
それでは、アップルのイベントをライブブログで紹介する本誌の伝統にならって、TechCrunchは世界初のアップル基調講演「株価ライブブログ」をお送りする。さあ始めよう。
- 12:18 ET:アップル株は2.12%高の357.13ドル。本日(米国時間6月22日)のアップル株は株式市場全体の上昇とともに値上がりしたが、これまでのところ上昇率はMicrosoft(マイクロソフト)とほぼ同じで、Alphabet(アルファベット)の約2倍だ。
- 1:04 ET:株価は変わらない。WWDCが始まりCEOのTim Cook(ティム・クック)氏が会社のこと、今後起きること、パンデミック危機、構造的人種差別、国家の暴力などについて話している。
- 1:07 ET:アップルが新しいiOS機能を紹介している。株価は動かない。
- 1:15 ET:Siriのアップデートが登場し、アップル株は2.2%上がったが事実上変わらず。
- 1:20 ET:メッセージ機能のアップデートでも株価は変わらず、アルファベット株にも影響なし。
- 1:29 ET:App Clipsも株価を変えられず、2.15%高のまま、iOSアップデートもアップルの株価に何ら影響せず。
- 1:42 ET:iPadのアップデートを詳しく紹介、キーボードは少々過大評価されているのでペンシルの利用が伸びると見ている。株価はほぼ不変の2.03%高。
- 1:44 ET:アップルの大ヒット製品Air Pods Proの最新情報にも株価は変わらず+2.14%。
- 1:51 ET:Apple WatchとwatchOS 7にも株価変わらず。
- 1:54 ET:手洗いに役立つApple Watchアプリ、新型コロナウイルス(COVID-19)蔓延を心配する市場を動かせず、+2.16%で変わらず。
- 2:00 ET:アップルのかなりのプライバシー改訂も株価を動かせず2.05%高。
- ちなみにNasdaq(ナスダック総合指数)は再び10,000ポイントを超えた。
- 2:13 ET:macOSアップデート、株価変わらず。
- 2:19 ET:+2.16%で変わらず。
- 2:25 ET:アップルがSafariについて話している。株価は+2.19%でほぼ平坦。
- 2:31 ET:プロセッサーについて話し+2.28%。
- 2:33 ET:Intel株も変わらず、今日の+0.38%を維持。
- 2:41 ET:アップルのデベロッパー向け最新情報が続き株価は+2.34%とわずかに上昇。
- 2:46 ET:アップルがアップル製チップへのデベロッパーの移行、Intelチップ版macOSの将来、本格的チップメーカーとして将来につい語る。株価はティム・クック氏が話を終えたとき2.30%増だった。
以上、ここまで。
アップルの発表が株価を変化させないことについて、この長々しく退屈なジョーク記事を書いたのには理由が2つある。第一に、投資家はアップルの発表の意味をまるで理解できていないことが明らかだから。第二に、この事実が効率的市場仮説の信奉者をからかっているからだ。投資家たちはその規模によらず、以前よりはるかに多くの情報を持っているが、彼らの見るところ、アップル株の価値は以前とまったく変わっていなということのようだ。
画像クレジット:Bloomberg / Getty Images
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )