iPhoneを自動車の鍵として使える「Car Keys」は、iOS14の正式公開に先立ち、対応車種ではiOS13.6で利用可能になります。BMWが、対応車種などについての詳細を発表しています。
車の電子鍵情報をiPhoneに保存、共有も可能
「Car Keys」機能では、車のドアハンドルをタップするだけでドアロック解除、車内のワイヤレス充電器にiPhoneをセットしてボタンを押すだけでエンジンの始動が可能になります。
「Car Keys」は、鍵情報をWallet内に暗号化して保存し、友人や家族とiMessage経由で鍵を共有することができ、共有期間後にキーの共有を削除するのも簡単です。
また、貸す相手に応じて最高速度やオーディオの最大音量などを制限することもできます。
NFC方式とUWB方式が存在
Appleは、「Car Keys」にはNFCによる機能と、U1チップの超広帯域無線通信(UWB)による機能があると説明しています。
Apple Payなどに用いられているNFCによる機能は、2020年中に利用可能となります。
iPhone11シリーズで搭載されたU1チップによる機能は、2021年中に利用可能になり、iPhoneをポケットやバッグに入れたままでも車のドアロックを解除できるようになります。
iOS13.6で利用可能に
「Car Keys」機能は、iOS14の新機能として発表されていますが、現在ベータテスト中のiOS13.6がインストールされたiPhone、またはwatchOS6.2.8がインストールされたApple Watchでも利用可能です。
iPhone XS/XS Max/XR以降のiPhoneが対応した、Apple Payの予備電力機能付きエクスプレスカードと同様に、iPhoneのバッテリーが切れてからも最大5時間は動作可能です。
7月1日以降に製造のBMW各車種で利用可能に
「Car Keys」を世界最初に提供する自動車メーカーであるBMWは、現地時間6月22日に同機能を「BMW Digital Key」として提供することを発表しています。
BMWは、Appleと「Car Keys」の共同開発を進めていると報じられていました。
「BMW Digital Key」は、2020年7月1日以降に製造された、1シリーズ、2シリーズ、3シリーズ、4シリーズ、5シリーズ、6シリーズ、8シリーズ、X5、X6、X7、X7M、X6M、Z4で利用可能です。
iPhoneはiPhone XS/XS Max/XR以降の各モデル、Apple WatchはApple Watch Series 5以降が対応しています。
なお、BMWの電気自動車は、iOS14の「マップ」に追加される、電気自動車用ルート検索にも対応しています。
最大5人と共有可能
「BMW Digital Key」で登録できるiPhoneはユーザー1人につき1台で、iPhoneから招待することで最大5人まで鍵を共有できます。
iPhoneを紛失してしまった場合でも、車内に入ることができれば、車の設定メニューからデジタルキーを削除することができます。
また、車を手放すときは、車のメニューからデジタルキーのリセットが必要となります。
Source:Apple, BMW (1), (2)
(hato)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-297595/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania