設備点検・災害対策・警備監視の領域でロボットを活用した無人化、省人化を目指すセンシンロボティクスは6月30日、総額22億円の資金を調達したことを明らかにした。
- グロービス・キャピタル・パートナーズ
- Eight Roads Ventures Japan
- 伊藤忠テクノロジー ベンチャーズ
- DRONE FUND
- ENEOSイノベーションパートナーズ(旧:JXTGイ ノベーションパートナーズ)
- コムチュア
- 大豊産業
- カシワバラ・コーポレーション
- フューチャーベンチャーキャピタル
借入先は、三菱 UFJ 銀行、みずほ銀行、りそな銀行、日本政策金融公庫、三井住友信託銀行。これまでの約14億円の資金調達を合わせると累計資金調達額は約36億円になる。国内のドローン市場は今後さらに拡大すると予想されており、同社は今回調達した資金をサービス開発投資と人員増強に投下する計画だ。
同社は、設備点検では太陽光発電施設、通信・送電鉄塔、プラント施設、大型施設屋根、災害対策では災害時広報、被災状況確認、警備監視では巡回監視にドローンを活用している。具体的には、完全自動運用型ドローンシステム「SENSYN DRONE HUB」を活用し、埼玉・川越にある住友商事開発の物流倉庫でた警備監視・巡視点検や、フジタの建設現場での安全巡視・土木測量などでの機能検証を実施。そのほか、JAMSTEC(国立研究開発法人海洋研究開発機構)が進めている植生調査においてもドローンによる全自動陸域生態系調査の実証実験を行った。
一方で、ドローンメーカーの自律制御システム研究所(ACSL)とBtoB向けドローンソリューション構築とその社会実装に向けて連携。第1弾として、ACSLの産業用ドローンとセンシンロボティクスの自動航行プラットフォーム「SENSYN FLIGHT CORE」を利用した、ソリューションの提供を開始。これにより、物流分野で棚卸業務など屋内点検業務の完全自動化、屋外におけるドローン物流の完全自動化へ取り組んでいるほか、点検分野では遠隔監視、遠隔管理による定期点検が可能になる。