今回、比較レビューでは家族全員が使えるバリカンを紹介した。ここでは、ヘアカットだけでなく全身ケアできるタイプやセルフカット専用タイプ、子ども向けの安全なバリカンを紹介する。丸刈りだけでなく、ショートヘアやミディアムヘアなども自然なスタイリングにしたいのであれば、理想の髪型に合わせて選びたい。正確に仕上げたいのであれば長さを細かく調節できるものがおすすめだ。また、じっとしていられない幼児のヘアカットに使うのであれば、専用の子ども用バリカンが安全だ。ここでは、売れている3モデルを紹介する。
ヘアーだけでなくヒゲもおまかせ!
ブラウン
ヒゲトリマー BT7240
実勢価格:9000円
男性用で、ヘアーだけでなくヒゲのケアもできる。39段階の長さ調節と付属するアタッチメントで自由自在にヘアーやヒゲを整えることができることが特徴。人工知能テクノロジーで毛の濃さを毎秒13回読み込み、出力パワーを調整するので、様々な濃さのヒゲにも対応可能。約1時間のフル充電で、約100分間使用可能。
後頭部まで楽に届いて簡単セルフカット!
フィリップス
セルフヘアーカッター QC5582/15
実勢価格:8140円
セルフカット用バリカン。180°回転する独自の回転ヘッドを搭載している。カッターの角度は自由に調節でき、ヘッドを回転させることで手の届きにくい部分も楽にカットできる。また、好みの長さを選択してロックできるため、コームなしで0.5mm、2つのコームで1mm~15mmの長さに調節可能。ヘアーシェービングを取り付ければ、スキンヘッドにも。
赤ちゃん用の安全なバリカン
パナソニック
パックンカット ER3300P
実勢価格:2200円
刃が直接肌に触れない安全設計で、動いてしまう赤ちゃんや幼児にも安心して使用できる。カットした毛くずが飛び散らないパックンカット方式を採用。スキ刈り板を上げるだけでスキ刈りもできる。アルカリ単4乾電池2本で動作するので、場所を選ばず使える。使用前後に油を差す必要がある。水洗いはできない。
最新バリカンはさまざまな髪型に対応取り扱いに慣れれば自然な仕上がりに
バリカンといえば、一昔前は丸坊主にするために使っていたが、今はさまざまなヘアスタイリングができる。トップを長めにしたり、ツーブロックにしたり、襟足をきれいに刈り上げたり、付属のアタッチメントなどを上手に使えば、初心者でも失敗なくスタイリングできるようになっている。最新のバリカンはカットするだけでなく、髪の毛をすく「スキ刈り」までできる。
今回試した3製品は、主に家族全員が使えるタイプだ。セルフカットのほか、パパが子どもを、ママがパパのカットをすることを想定して選んでいる。実際に使ってみると、それぞれ個性が異なっていたので驚いた。
スタイリングのしやすさ、切れ味は各社で異なる
フィリップスのバリカンは、切れ味が抜群で、長髪を短髪にする場合でも短時間でザクザク切ることができる。毛量が多くてもアタッチメントに詰まることがなく、ストレスなく全体のカットを終えることができた。また、くの字に曲がった本体の形も頭のカーブに合わせて動かしやすく、セルフカットでも使いやすいと感じた。ただ、切れ味がよすぎるため、切りすぎてしまうということも。最初のうちは長めの設定でカットし、少しずつ短くする使い方をおすすめしたい。
パナソニックのバリカンは、アタッチメントが豊富で、切りたい刈り高に合わせて付け替えれば、まず失敗することがない。耳まわりなども専用のアタッチメントでキレイにカットできる。また、取扱説明書も親切でわかりやすく、初心者でも安心して使うことができた。ただ、スライドアタッチメントは後ろ側が大きく膨らんだ形状になっており、頭皮のカーブに合わせて持ち上げながら切るのが難しく、練習が必要だった。
テスコムのバリカンは、アタッチメントが少ないものの、本体で微調整できるため操作がしやすかった。毛量が多いとアタッチメントの根本に詰まってしまうことがあったが、短髪では問題なく使うことができた。油差しなどの手間があるのは少々面倒だが、価格は他社よりも安く、4000円前後で購入できるのは嬉しい。
これまでバリカンは一度も使ったことがなかったので最初はうまく使いこなせなかったが、コツをつかめば自在に動かせるようになった。バリカンは進化しており、アタッチメントを使いこなせば家庭で切ったとは思えないほど自然に仕上がる。アタッチメントの着脱や、頭のカーブに合わせて動かすのに最初は手間取るかもしれないが、慣れてくると短時間でうまくスタイリングできるようになる。仕上がりまで追求するのであれば、アタッチメントの種類などもしっかり確認してほしい。基本的な操作方法やスタイリングのやり方を確認するために最初は取扱説明書を見ながらカットすることになるが、フィリップスは1枚の紙にびっしりと文字があり、イラストが小さく、見にくいのは残念だった。
また、全てのメーカーにも共通していた不満点は、どのアタッチメントが何mmなのか、どの用途なのかがわかりづらかったこと。もっと見えやすい場所に表記してほしいと感じた。
その他のチェックポイント
☑︎取扱説明書
最初は取扱説明書を確認しながらカットすることになるが、見にくいものもあった。パナソニックは取扱説明書のほかにスタイルブックも付属しており、わかりやすい。
☑︎付属品
アタッチメントのほかに、フィリップスはポーチやケープなどが付属していた。アタッチメントが多いタイプは専用のポーチや収納ケースがあると便利。
☑︎部品のお手入れ
掃除のほかに、油差しが必要なタイプもある。それが面倒であれば油差し不要のタイプを選ぶ。また徹底的に掃除したいのであれば、細かく分解できるバリカンがおすすめだ。
石井和美
守谷市にレビュー用の家「家電ラボ」をオープン。白物家電を日々レビューし、メディアやブログで公開している。家電blog管理人。
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- Source:デジモノステーション
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