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新型コロナ下の第2四半期のモバイルアプリはダウンロード数、利用時間、売上いずれも新記録達成

新型コロナウイルス(COVID-19)による危機に世界が対処を続ける中、2020年第2四半期のテクノロジービジネスはモバイルアプリのダウンロード数、使用時間、消費者支出のいずれも新記録を作る結果となった。

モバイルビジネスのアナリティクス企業であるApp Annieの最新レポートによれば、第2四半期にモバイルアプリの使用量は前年比40%アップした。トータルの利用時間は2020年4月に過去最高の2000億時間以上となった。消費者支出は270億ドル(約2兆8900億円)でこれも過去最高となった。アプリのダウンロード数は約350億を記録した。

世界中でソーシャルディスタンスの確保とロックダウンによって新型コロナの流行を抑え込もうとしていることが、モバイルアプリの利用に強い追い風となったようだ。

画像クレジット:App Annie

例えばインドでは2020年第2四半期のアプリ滞在時間は2019年第4四半期以降35%増加している。イタリアで30%、インドネシアでも25%の増加だ。米国ではアプリの滞在時間が15%増加している。

App Annieによると、平均的ユーザーはスマートフォンを毎日4時間20分使っているという。

画像クレジット:App Annie

消費者はスマートフォンにあるアプリを起動するだけでなく、新しいアプリをダウンロードする。第2四半期の新アプリのダウンロードは350億回に上ったがこれも史上最高だった。

このうちGoogle Playが250億回を占め、前年比10%の成長だった。今四半期、Google Playの最大のマーケットはインドとブラジルだった。

画像クレジット:App Annie

iOSのダウンロード数は前年比20%アップで100億回近くとなった。iOS最大のダウンロード市場は米国と中国だった。伸び率が大きかったのは米国とサウジアラビアだった。これは、全国的なロックダウンと学校閉鎖に原因があるだろう。アプリのダウンロード数は2020年4月に史上最高となり、iOSで前年比100%アップとなっている。

App Annieによれば、この四半期のゲームのダウンロードは記録的なものとなり合計140億回となった。第2四半期の第1週はモバイルゲームのダウンロード数が12億回を超えて新記録になった。四半期を通しての週あたり平均ダウンロード10億回、対前年比で20%増加した。

画像クレジット:App Annie

ゲーム以外のアプリは、Androidにおける新規ダウンロードの半数(55%)、iOSにおける70%を占めている。

ゲーム以外のトップカテゴリは、Google Playでは「ツール」と「エンターテインメント」、iOSでは「写真とビデオ」と「エンターテインメント」だ。しかし他のカテゴリーの伸びも大きかった。Google Playのダウンロードでは、直前の四半期と比較して「ビジネス」が115%、「健康とフィットネス」が75%、「教育」が50%それぞれアップしている。

一方、iOSでは前四半期に対して「健康とフィットネス」が30%、「ショッピング」が25%、「医療」が20%と大幅に増加している。

記録的なダウンロードと使用時間が新記録となったので消費者支出、特にストリーミングビデオに対する支出も大幅に増加した。

画像クレジット:App Annie

第2四半期の消費者のアプリへの支出額は過去最高の270億ドル(約2兆8900億円)で、iOSが前年比15%アップの170億ドル(約1兆8000億円)、Androidが25%増の100億ドル(約1兆1000億円)だった。

ゲーム支出は190億ドル(約2兆円)、前四半期に対して15%アップとなった。Google Playは25%と大幅に成長しており、これはiOSの成長率の2倍だった。

画像クレジット:App Annie

iOSへの支出額のうちゲーム以外が35%を占めた。この四半期のiOSのゲームアプリ、ゲーム以外のアプリの双方で最大の貢献をしたのは米国と中国の市場だ。これまで消費者向けゲームの最大市場は中国だったが、今回は米国がトップの座を奪い返した。第2四半期の対前四半期の成長は30%に達した。

Google Playでは非ゲームが支出の15%だった。ゲームとゲーム以外の双方で米国、日本、韓国がトップ市場だった。

Google Playのトップカテゴリーは「ゲーム」以外に「ソーシャル」「エンターテイメント」が含まれた。App Annieでは「エンターテインメント」のアップは主としてDisney+とTwitchによるものとみている。

iOSでは「ゲーム」「エンターテイメント」「写真とビデオ」が最大のカテゴリだった。「写真とビデオ」の拡大はTikTokが牽引し、ビデオストリーミング制作者に対する投げ銭に使うバーチャルギフトの販売によって売上高のトップを占めた。

画像クレジット:App Annie

パンデミックを追い風としたモバイルデバイスの大半はビデオストリーミングやゲームなどエンタテインメイント関連だったが、ビジネスアプリもいくつか四半期のランキング入りしている。例えばZoomはこの四半期にダウンロードされたアプリの2位に入った。Google Meetは7位だった。

ショートビデオのTikTokはダウンロード数と支出でトップとなり、月間アクティブユーザーでも7位だった。しかしインドでのTikTokの禁止は次の四半期に大きな影響を与えるはずだ。また米国でもTikTokの締め出しが検討されていることがショートビデオのライバルに勢いを与えている。この波乱のなかで、インドではローカルのライバルの利用が急増している(Reuters記事)。他の地域ではByteやLikeeのような競合サービスが成長している。

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

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